
記録的な大雨が襲った福井県。
31日は、朝から気温が上がりました。熱中症警報アラートが発表されるなかでの復旧作業です。
一夜明けても冠水続く
地元の高校生たちも頼りにするバスターミナルでも片付けに追われていました。30日、9台の路線バスが、泥水に浸かった場所です。31日は、ごく一部を除いて、運休になりました。

新学期が始まりましたが、31日は臨時休校。9月1日からの通学が心配です。
近隣の高校教師
「バス通学の子は交通手段がなくなってしまうので、学校に来られるかどうか、とても心配」
坂井市では、一夜明けても、広い範囲で水がたまっている場所もあります。
水が引かないため、ポンプを借りに行っているそうです。
住民
「ポンプ買いに行ったら、全部、売り切れ。3軒、回ったけれど」

福井県を襲った大雨は、軒並み、観測史上最大を記録しました。冠水したのは、商業施設などが立ち並ぶ、平野部の広い範囲です。
泥を含み、街に流れ込んだ水は、17河川20カ所からあふれたものです。
収穫目前の“米どころ”を直撃
農業の甚大な被害が明らかになりました。
泥水になぎ倒された収穫直前の稲穂。
この地域は、北陸有数の米どころです。

田中農園では、すでに収穫していた米3トンほどが水に浸かり、出荷できなくなりました。
精米機などの機械類も、不具合が出ていて、700万円ほどの損害だといいます。
田中農園 田中勇樹社長
「(Q.裏手も田んぼ)そうです。(Q.ここも水が越えてきた)そうです。道も全く見えない状態で。手塩にかけて育ててきたものが、(稲刈り)直前に水害が起きるのは、やっぱりつらい」
稲刈りを、1週間後に控えていました。

田中農園 田中勇樹社長
「本来だと、泥に汚れていなければ黄金、稲穂のきれいな色。収穫直前で」
まだ、すべての田んぼの確認はできていませんが、被害は2000万円に上るおそれがあるといいます。30度を超える気温では、水の中で根が腐り、質や量が落ちてしまうそうです。

田中農園 田中勇樹社長
「コメの価格が下がり、下がったうえに、こんな災害まで起きて、ダブルパンチというところ。本当に災難だなと」
地元産業にも大きな爪痕
物流会社では、倉庫が水に浸かりました。
アイシー物流 吉川浩史社長
「糸系が一番多いですね。(Q.福井だから)そうですね。繊維が、一番、多いですね」

福井は、合成繊維の織物生産で、全国の5割近くを占めます。地元産業にも大きな爪痕を残しました。
アイシー物流 吉川浩史社長
「一日も早く復旧して、お客さまに迷惑がかからないよう、全力を尽くすだけ」
100年以上続く老舗の織物工場。
主に洋服のタグなどを手掛け、数千社のブランドに納品しているそうです。
土日も休むことなく稼働させてきた工場が、止まってしまいました。

高岡細巾織物 高岡周平さん
「能登地震も、もちろん影響がありましたが、完全に機械が動かなくなったのは、今回が初めて。いまは電源が入らないので、うんともすんとも動かない状態」
織機60台が置いてある工場に浸水。床下に配線があるため、電気系統に影響が出ています。復旧のめどが立たず、取引先も心配しています。
高岡細巾織物 高岡周平さん
「出来上がっているものは、(あすから)発送する予定です。ただ、これから作る分というのは、工場が止まってしまっているので、順次というところです」
被害は1000万円を超える見込みです。

民泊施設の経営者は、30日、富山県に大雨被害のボランティアに行く予定でした。
民泊を経営 宮田香司さん
「まさか、まさかで。とりあえず、いったん、こっちを片づけてしまわないと」
能登半島で活動するボランティア仲間らも駆け付け、今週中の再開を目指しています。
富山では31人孤立状態続く
先週、富山県や石川県も記録的な大雨に見舞われました。
羽咋市では、大量の泥が、住宅の敷地に堆積してしまいました。
住人
「この下の方、スコップも入らない」
周辺では、重機も使ってかき出していますが、完全復旧には時間がかかりそうです。

富山県氷見市では、災害ごみの受け入れが始まりました。
ごみを置きに来た人
「水と泥がうちの中、川のように流れてた。そこに積んでる畳、全部そうです」
仮置き場では、濡れてしまった畳や、家電製品が次々と持ち込まれていました。
現在、3つの地区で、22世帯31人が孤立状態になっています。
