
東京23区の新築マンションの平均価格が過去最高の約2億6500万円となった。国土交通省は、来年度の「税制改正要望」で住む目的でない投機的な取引を抑制する対策を打ち出した。マンション価格の高騰に歯止めをかけられるのだろうか?
マンション価格の高騰が続くなか異変も
高騰するマンション価格について、都心部ではバブル期の価格を超えたという。
青のグラフが東京23区の新築マンション平均価格だが、2001年の約4700万円から右肩上がりに上昇。2023年に1億円を突破し、去年は1億3613万円。今年に入って2億円を突破。7月には2億6520万円と、過去最高を更新した。
23区以外でも価格が上昇していて、緑のグラフは1都3県の首都圏だが、7月は1億6493万円に。赤の近畿圏2府4県でも、7月は6096万円になっている。
一方、中古マンションの価格には異変も起きている。
中古マンションの70平方メートルあたりの平均価格だが、青のグラフの東京23区、緑のグラフの首都圏、ともに右肩上がりに上昇している。
東京23区は、2001年の3278万円から右肩上がりに上昇。去年1億円を突破し、今年7月には1億2724万円に。ただ、値下げの動きも見られ、ここ2カ月は連続でわずかだが下落している。
変化の背景には兆しがあり、「ワニの口」が広がっているという。
「ワニの口」とは、売り手の「希望価格」と実際の「成約価格」が大きく開いている状態。市場の停滞や悪化のサインとされている。
不動産情報システムの東日本レインズの集計によると、首都圏の中古マンションの価格は、2024年ごろから「希望価格」と「成約価格」の差が開いていて、ワニの口のように、大きく広がっている。売り手の期待値と、買い手の予算に開きがあることが分かる。
政府は短期売買を問題視
国土交通省はマンション価格高騰の要因の一つとされる投機的取引の抑制方針を打ち出した。マンション価格高騰の歯止めとなるのだろうか?
国交省は、マンション価格の高騰の一因として、投機目的の短期売買を問題視している。
東京23区の新築マンションの、初めての登記から1年以内の「短期売買」は、2023年は5.7%だったが、2024年の上半期には9.3%に上昇。そこで国交省は「2027年度の税制改正要望」に投機目的の取引を抑えるための対策を盛り込む方針を固めた。
現在でも、短期売買の税率は高くなっていて、一般の譲渡の場合、不動産を所有してから5年以内の売買は売却益に対して39.6%課税されるが、不動産を所有してから5年を超える売買では、売却益に20.3%の課税と、約半分になっている。
ペアローンの利用が拡大
マンション購入者の間で広がるペアローンについて見ていく。
ペアローンとは、夫婦などの2人がそれぞれ個別に住宅ローンを組み、お互いが連帯保証人になる仕組み。夫が「変動金利」、妻が「固定金利」というように、それぞれ選択が可能。他にも「借入額を増やすことができる」「2人とも住宅ローン控除を受けられる」といったメリットがある。
三井住友トラスト・資産のミライ研究所の調査によると、ペアローンの利用割合は、2005年以前は10.1%だったが、2021年から2025年は22%と20年間でおよそ2倍に増えたという。
(2026年9月1日放送分より)
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