
8月に列島各地を襲った大雨。特別警報が相次ぐほどの雨を、なぜ予測するのが難しかったのか、気象庁に聞きました。
“異例の大雨”相次ぐ
気象庁予報課 天気相談所
永山隆治所長
「気象庁の気象防災オペレーションルーム」
ここが24時間体制で、日本の気象を監視する気象庁のど真ん中です。
「大雨の時にはここ(東京)と、大雨になっている地方の職員、今回の場合新潟に人が参集して、電話やテレビ電話でやりとりして打ち合わせをした」
説明してくれたのは、気象庁の天気相談所の永山所長です。
先週、石川県と富山県に大きな被害をもたらした線状降水帯。
住民
「あっという間だった。5~10分でこの辺りが浸水して大変だった」
あっという間に浸水し、被害が拡大しました。当時、永山所長は記者会見で…。
「予測にはなかなか困難がありまして、正確な予想は難しい」
石川県羽咋市は予測では、能登地方で27日夕方にかけて24時間雨量が80ミリでしたが、実際は343ミリと4倍以上の雨が降りました。
なぜ予報難しい?
気象庁でも予測が難しかった大雨。石川県に降った大雨と、土日に降った福井県の大雨、天気図がそっくりでした。
「大雨になりやすい気象パターンの一つ」
「東シナ海に台風がありまして、日本海には前線が停滞していました。一方で日本の東の海上には高気圧があって、この高気圧が広く西日本の方まで張り出しているという状況です。この日は、高気圧の縁を回ってくる暖く湿った空気が、日本海から北陸の前線に向かって流れ込んでいたという状況でした。そのため北陸地方で特に大気の状態が非常に不安定となり、大雨になったものです」
秋雨前線に加え、南に高気圧、西に台風という3つの条件がそろったことで、大雨となったということです。
今回のように急に雨の状況が変わりそうな時、気象庁内はどんな様子なのでしょうか。
「だんだんヤバそうだなというのは分かるので、夕方ぐらいからメールがきて『どうも危なそうです』という感じで。心の準備はしている。ただ準備で終わる時もあれば、実際に特別警報になることもあるので、それはケース・バイ・ケースです」
福井県の大雨では、ある疑問も浮かんできます。先月29日夜に発表された予想、24時間雨量は、福井県の嶺北で120ミリでしたが、実際、嶺北の勝山市で350.5ミリ、およそ3倍の雨が降っていました。
避難した人
「周りに言ったら『大丈夫やろ』っていうけど、やっぱり夜だから避難してきた」
予測が難しい状態だったのでしょうか?
「線状降水帯など発生メカニズムがよく分かっていない。高気圧の縁を回る水蒸気の量の予想は非常に難しい。今回も予想が必ずしも正確ではなかった。気象庁が天気予報で用いる数値予報モデルは1キロメッシュ。線状降水帯のような細かい現象は1キロよりも小さいスケールで発生。これだけでは予想としては十分とは言えない」
(2026年9月1日放送分より)
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