
横転するまでの車内の映像が残っていました。埼玉栄高校で2年の男子生徒が、グラウンド整備用の軽自動車を運転して横転し、助手席に乗っていた男子生徒が死亡した事故について、遺族は真実が知りたいと訴えました。
動画に残る言葉「横転するよ」
アクセルを踏み込むエンジン音と車内に響く笑い声。運転しているのは、高校2年生の男子生徒です。左右に大きくハンドルを切り、車体を揺らします。
おととし11月、埼玉栄高校で、助手席に乗っていた男子生徒1人が死亡した車の横転事故直前の映像です。
男子生徒らは事故当日の午後9時すぎに寮で点呼を受けた後、午後11時ごろに寮を抜け出していました。
走っているのは夜間のグラウンド。車内には運転していた男子生徒を含めた生徒4人が乗っていました。
動画に残る「横転するよ。怖いから」という言葉。遺族によると、死亡した男子生徒が発したもので、制止するための言葉だったとしています。
その直後、男子生徒がハンドルを左に、そして大きく右に切ったあとグラウンドののり面に衝突。車は横転しました。
1カ月前にも横転事故
1日、学校側や運転・同乗した生徒とその保護者らに対し、およそ1億3600万円の損害賠償を求め提訴した両親。2日に会見を開き、胸の内を明かしました。
亡くなった生徒の父親
「なぜ子どもがこんなことになってしまったのか、学校は何の説明もなく、学校の管理体制、寮の管理体制、車の管理体制、なぜもっと早く気付いてくれなかったのか。その真実が知りたい」
遺族は、生徒が寮を抜け出せる状態だったことや車の中に鍵が放置され、誰でも運転が可能だったことなど、安全対策を講じてこなかったことを問題視しています。
また、同じ生徒による横転事故が1カ月前にも起きていたにもかかわらず、再発防止策がとられていなかったことも遺族は追及しています。
牧野裕貴弁護士
「多くの職員は『知らなかった』と弁解をされているのですが、知らなかったこと自体が問題」
「本来なら、学校がちゃんと気付いて管理をしっかりしていれば、今回の事故は起きなかった。何かしらの対応をとることもなく、今回の事故が起きてしまった」
運転していた男子生徒らには、事故後およそ19分間、救急に通報しなかったことについて賠償を求めています。
遺族「夢も希望も全部…」
亡くなった男子生徒は陸上部に所属。全国大会を目指していました。
亡くなった生徒の母親
「突然のことで、2年近くになるが、まだ死んだとは思っていない。私の中では納得いかなくて。息子が夢を持って遠い所に行き、頑張って全国を目指していた。その夢も希望も全部絶たれた」
亡くなった生徒の父親
「死ぬちょっと前にも僕の誕生日で『パパ、プレゼント買っておくからね』というメッセージが、僕に対する最後のメッセージだった。本当に、この事故に関しては許せない」
(2026年9月3日放送分より)
この記事の画像一覧
