
人気漫画「聖闘士星矢」の作者・車田正美さん(72)が46億円を横領されたとして、損害賠償を求める裁判を起こしました。訴えられたのは、元編集担当の男でした。
税務署からの指摘で発覚
「下手をすれば、車田プロダクションは倒産。私、車田正美自身も漫画家として潰れていたかもしれません」
身内とも言える人物からの“裏切り”。漫画家生命の危機に直面したと話すのは、大ヒット漫画「聖闘士星矢」などで知られる車田正美さんです。
「こういう横領事件というのは時々聞くじゃないですか、ニュースで。まさか、アニメ・漫画の世界で悪い人間を見たことない。私自身50年以上、この世界でやっていますけど。本当に信じられなかった」
車田さんは2日、元スタッフの男性A氏らにおよそ46億8600万円の資金が横領されたと訴えました。
「私利私欲のために信じていたものを、平気で裏切る人間がいるのだなという。どうしようもないやるせなさです」
訴状などによると、横領を主導していたとされるのは、およそ20年前に車田さんの編集担当者だった信頼するA氏で、その後、経理や対外的な交渉を任せていたといいます。
横領被害は、税務署からの指摘で発覚しました。
野崎智裕弁護士
「おかしいお金の動きがあったので、国税から話があったんです。それがきっかけに『これは何だ』ということで発覚した」
車田さん
「この横領事件が発覚した当初、弊社の口座残高はわずかしかなく、多額の納税は不可能な状態でした」
河合弘之弁護士
「(A氏が)車田先生は誰とも会わないんだと、私が聞くということで全部、税務署さえもブロックしていた」
A氏側からは回答なし
訴状などによると、A氏は10年ほど前から車田さんが代表を務める3社の資金を無断で別の口座に移動していました。
さらに、グッズや玩具のライセンスを管理する車田さんの会社「NEXT WING」によく似た名前の会社を勝手に立ち上げ、2021年から2024年にかけパチンコ台に関わるライセンス料およそ12億円を振り込ませていたといいます。
車田さん
「それまで個人でやっている時はだいたい数億円だった、収入は。まさか10億円を超えて口座に入ってきているとは思わなかった。この10年ぐらいで、テンセントだとかアリババだとか、中国系のおもちゃ会社がかなりの財産をもたらしてくれた」
中国・北京のグッズショップでも、「聖闘士星矢」のフィギュアが売られています。中国でも根強い人気のあるコンテンツのうちの一つです。
近年、中国をはじめとする海外のファンにより、作者の車田さんには、巨額のライセンス料がもたらされているはずでした。
車田さん側は、2018年からの6年間でおよそ46億円を横領されたと主張。これまでに返済された18億円を除く28億9000万円の賠償を求めています。
車田さん
「46億円って金額で何ができるかとか。どんなぜいたくができるかじゃなくて、どうやってそのお金を生きたことに使えるか。私はそういうの(返済)があったら、困った人たちにプレゼントしますよ」
ANNはA氏の関係先に質問状を送付しましたが、これまでに回答はありません。
(2026年9月3日放送分より)
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