Jリーグでは横浜F・マリノス所属の三井寺眞選手(16)のような将来の日本代表候補が出てきていますが、そういった逸材が海外にもいるんです。実は先月、サッカー協会が「海外にいる未来の日本代表」を発掘するため、世界をまたにかけた初の取り組みを行いました。
“金の卵”海の向こうにも
今年のワールドカップ。ヨーロッパと南米以外で唯一ベスト8に入ったモロッコは近年、「他とは違った形の強化」で躍進しています。
チームの中心選手・ハキミ選手(27)はスペインで生まれ育ちましたが、ルーツのあるモロッコを選びプレー。同様に、ヨーロッパで生まれ育った選手たちがルーツのあるモロッコ代表として、結果を残しています。
そんな世界の流れに対し、先月、日本サッカー協会も世界各地に散らばる「日本にルーツを持った選手たち」の発掘に乗り出しました。
その名も「FUTURE CAMP」です。
16歳前後の若い選手たちを対象に、世界に眠る“金の卵”たちをアメリカ・カリフォルニア州に集めたのです。
父・日本 母・スペイン
三浦デルガド春希選手(15)
「私の名前は春希です。スペインのバランコ・オンドでやってます」
「(Q.日本代表には入りたいですか?)はい、もちろん」
父・アルメニア出身 母・日本
マルカリアン・マルセル選手(16)
「私の名前はマルセルです。ポジションは、センターバックと右サイドバックです。今回のキャンプをSNSで見かけて、すごく良い機会と思いました。母と一緒にやってみる価値があると思い、申し込むことにしました」
アメリカをはじめ、ヨーロッパやニュージーランドなど、書類選考を経て世界各地から総勢34人が選ばれました。
国際色豊かな家庭で育った選手や、親の都合で海外生活が長い選手など、その経歴は実に多彩です。
日本代表に求める才能は?
特にどんな才能を求めているのでしょうか?
U-16日本代表
廣山望監督
「まずはサッカーでチームに武器をもたらせる選手。尖ったところがある選手を見つけたいなと思います」
今回のキャンプは4日間。紅白戦や地元チームとの練習試合を通して、「尖った武器」を持った選手たちの見極めを行いました。
さらにサッカー協会は、選手たちを「知る」だけでなく、重要なメッセージを「伝える」場も用意していました。
JFAコーチ 平田礼次氏
「あなたの才能を見せてください。私たちは求めています。あなたの情熱や夢を」
伝えたかったのは、日本サッカーが長年「大切にしていること」です。
「(理想の選手は)自分の強さとスタイルでチームに貢献できる選手。どのポジション、どの監督、どんな戦術でも勇敢であれ。ピッチ内でも外でも、相手に対する敬意も大事です」
異なる環境で育った選手たちに、日本が築き上げてきた「アイデンティティ」を伝えたのです。
父・ドイツ出身 母・日本
河原研選手(17)
「日本代表の強い意志は、尊敬すべきものです。(将来の目標は)日本代表とバイエルン・ミュンヘンでプレーすることです」
マルセル選手
「誰もがこういう経験をできるわけではありません。日本代表は、チャンスがあることを示し、自分を選んでくれようとしています。(代表になって)日本の祖父母に自分を誇りに思ってもらい、努力してきた姿を見てもらいたいです」
「日本選手にもいい刺激」
内田篤人さんは、アンダー世代の日本代表コーチも務めていましたが、どう見ましたか?
「海外育ちの選手は『違ったサッカー観』をもたらしてくれるので、元々いる日本の選手たちにも、いい刺激を与えてくれる。そして、今年のワールドカップで出てきた強烈な個性の選手たちを育成するのもそうですが、見つけて発掘するのも一つの手段じゃないかなと。いかに日本を選んでもらえるか。こういった取り組みは非常に大切です」
(2026年9月2日放送分より)
