奥尻島観光協会「機能不全」 深刻な資金難…窓口1人に ずさん会計で人件費なくなる

奥尻島観光協会「機能不全」 深刻な資金難…窓口1人に ずさん会計で人件費なくなる
この記事の写真をみる(9枚)

 北海道の奥尻島で観光協会が機能不全に陥り、観光客から苦情が相次いでいます。深刻な資金難で町役場が職員の給与を肩代わりしたということです。

【画像】奥尻島を象徴する観光スポット「なべつる岩」

5月から窓口わずか1人体制

 透明度の高い「奥尻ブルー」の海に、島を象徴する「なべつる岩」。北海道南西部の奥尻島に今年も多くの観光客が訪れました。

観光スポット「なべつる岩」
拡大する

 しかし、今この島を訪問した人たちから役場へ「観光協会の電話がつながらない」「案内所が閉まっている」といった苦情が相次いでいます。

 渦中にあるのは、島の観光案内や情報発信を担う奥尻島観光協会です。本来なら観光客でにぎわうはずの窓口が留守がちで、電話もつながらないことがあるといいます。

奥尻島の観光案内所
拡大する

 原因は深刻な人手不足です。以前は複数いた職員が相次いで退職し、今年5月からはなんと女性職員わずか1人体制になっています。

「1人しかいないので、用事で出かけると窓口が留守になってしまいます。観光案内や電話対応に支障が出てしまっていて…」(HTB北海道テレビの取材から)

協会運営のレンタカー事業も先月から休止
拡大する

 さらに、観光客の貴重な足として協会が運営するレンタカー事業も先月から休止に追い込まれました。

気がつけば銀行口座が底を

 奥尻島観光協会のトップ・松川武彦代表理事に原因を聞きました。

「職員がいないから。一番(人が)動くのはフェリーの時間なのさ。フェリーが来て(窓口で)案内もして、レンタカーも貸していたら、結局、何かが滞ってしまう。何も怠慢するためにやめたわけじゃない」

背景に資金難
拡大する

 背景にあるのは資金難です。

 昨年度の予算規模はおよそ1300万円。このうち600万円ほどを町の補助金で賄っていますが、今年になり事務職員の給与の遅配が発生。人件費を別の穴埋めに流用したためとみられます。

職員1人退職で1人体制に
拡大する

 その後、職員1人が退職し、現在の1人体制になりました。

「2月の終わりに(職員から)言われた。『残高がない』『お金が足りない』と」

 観光協会のトップとして、お金の出入りだけはチェックしていたといいますが…。

「銀行残金がいくらか、確認しなかった。俺のミス、後の祭り。承認したのは俺だから、俺が悪いんですよ」

銀行口座は底をつき…
拡大する

 気が付けば銀行口座が底をついていたそうです。

「(Q.また同じことが繰り返されないか?)可能性ありますよ。確実にあるとは限らない」
「(Q.給料遅配また起こるとは限らない?)起こるかもしれないし…」

不適切な会計処理も問題視

 補助金を出している役場も頭を抱えています。

奥尻町 地域政策課 満島章課長
「観光協会は観光の窓口なんですよね。おもてなしをする意味では、すごく大事な組織。きちんとしてもらえなかったのは残念」

補助金を出す役場
拡大する

 観光協会を巡っては、不適切な会計処理も問題視され、使途不明金が発生している疑いもあるといいます。

「ずさんな会計処理、不適切な会計処理が見受けられる。早く解決してほしい」

待望の大型ホテル建設中
拡大する

 折しも、待望の大型ホテルの開業を来年に控える奥尻島。観光協会の立て直しが急務となっています。

(2026年9月11日放送分より)

この記事の画像一覧
外部リンク
この記事の写真をみる(9枚)
このまま画像を見る
続きは広告を見た後にご覧いただけます
クリックして広告を見る