
食中毒を起こした「冷やしカニラーメン」について、店側が法律で義務付けられた衛生管理表の記録をしていなかったことが分かりました。店の代表であるこめお氏が番組の取材に応じました。
「弁当扱い」で屋台提供
先週まで78人だった食中毒の患者は120人を超えました。
港区 清家愛区長(51)
「250人から体調不良を訴える相談が寄せられており、123人食中毒患者と認定して。港区全体でもこれほど大きな食中毒が起きたことは初めて」
3週間前に行われた「麻布十番納涼まつり」で発生した集団食中毒。原因となったのは1杯2000円の冷やしカニラーメンで、「サルモネラ属菌」が検出されました。
SNS上の声
「これよく保健所の屋台営業の許可出ていたよね」
屋台では、かき氷などを除いて、「客への提供を行う直前に加熱処理を行わないものは取り扱わない」とされています。
「割烹こめを」代表 こめお氏
「無許可で販売した冷やしカニラーメンであることを隠して出店したといった内容は事実ではありません」
港区になぜ許可を出したのか聞くと…。
清家区長
「今回は違反ではないです。お店の中で調理をして、お弁当のような形で店の前にあるテントで販売をするという形態で届け出を受けております」
店で作ったラーメンが「弁当」と同じ扱いになり、保健所の許可を受けていました。
しかし、店側にずさんな衛生実態が…。
日々の衛生記録なし
みなと保健所 前田光哉所長
「衛生管理計画をお店がきちんと記録するということが食品衛生法上義務付けられているが、通常の営業段階から行っていなかった」
「(Q.普通の店舗であり得るのか)もしそれが保健所で分かったらすぐに指導の対象になる。なかなかあり得ないものだと思う」
食品衛生法の改正で、2020年から原則すべての食品事業者は日々の衛生管理を記録していくことが義務付けられました。
冷蔵庫の温度確認や、調理器具の洗浄について営業日ごとに細かくチェックして記録しなければなりませんが、「割烹こめを」では行っていませんでした。
広島大学 生物生産学部
中山達哉教授
「食中毒とか、何かの事故が起きた時にどういった原因からそうなったのか追跡できるのかが一番のメリット。それをしていないということは一般的に食品衛生の知識がなく、管理もずさんかと考えてしまう」
11日午前0時すぎ、こめお氏が取材に応じました。なぜ日々の衛生管理を記録しなかったのか聞くと。
「付けないといけないという認識はありました。何かを対応しなければいけない事項がかなり増えたうえで、優先順位が下がってしまった。僕が現場に立っているので、その点を踏まえて、僕の視認による確認のみとなっておりました。僕自身の根本の衛生管理に対する意識の甘さがあった」
店内のふき取り調査では
これは保健所に届け出た実際の書類です。「店舗で弁当にする」「温度管理注意」と店側で記載していました。
こめお氏
「一番はまず商品だったと思います。冷やしカニラーメンというものが、今回のお祭りの屋台に適していなかった」
「(Q.冷やしカニラーメンのどの部分が適していなかった?)冷やしになっている部分だと思います」
保健所の調査では店内のふき取り調査で「黄色ブドウ球菌」が見つかっています。
みなと保健所 前田所長
「本当に清潔にして食品を扱うという場面であれば通常は出ないが、少し掃除が行きわたらないことによって、トイレに行った後の手洗いをきちんとしないことによって起こり得るものと認識しております」
店舗消毒も営業再開「未定」
食中毒感染者の中には1歳の子どもも含まれています。
こめお氏
「ご家族の不安のこともあったでしょうし、本当に申し訳ない気持ちがいっぱいです」
店の営業停止期間は9日までで、専門業者を入れて店内の消毒を行いました。
営業再開については閉店も視野に入れていて不透明な状態です。
「僕から料理を取ったら何も残らないので、この飲食店を潰すという決断になったとしても、いつかはまたお客様の前に立ちたいなというふうに考えています。世の中の飲食店の皆様にも、僕の実体験をお伝えできればなとも考えているので、日本の飲食店すべてが、衛生管理に伴う部分の意識が向上できる発信をしていきたいと考えております」
(2026年9月11日放送分より)
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