
第2次高市改造内閣が17日、発足しました。
総理を除いて18人いる閣僚のうち、初入閣や再入閣は10人。事前に実施した『役職希望アンケート』に何を書いたかが最重視されました。

高市総理
「今回の人事の基本方針を申し上げます。第一に、当選回数の多寡を問わず、幅広く、自民党所属議員に配布したアンケートにつぶさに目を通させていただいたうえで、本人の『専門知識』『課題意識』『やる気』を吟味し、この人物なら公約の実現に向けた政策を追加的に提案しつつ、前に進めていただける方。端的に申し上げれば、アンケートで提案された政策や、積極性と情熱を見極め、実行力重視の人選」

象徴的なのが、復興大臣の人事です。
民主党政権下で、総理大臣補佐官や原発事故担当大臣などを歴任した細野豪志氏を充てました。自民党に入党が認められてから、5年足らずというなかでの抜擢です。

高市総理
「東北の復興の知見、ノウハウの横展開も期待し、防災大臣も兼任していただくこととし、事前防災・予防保全から復旧復興まで、我が国の防災力の強化に尽力をしていただきます」

細野豪志復興大臣
「野党から転じた私を受け入れていただいた。東日本大震災から15年ですから、15年ぶりに責任のある立場に立つことになって、これはある種の宿命かなと。復興大臣も含めて希望した役割。しっかり完遂しなきゃならない」
早速、発破をかけられたという閣僚も少なくありません。

藤井比早之総務大臣
「総理からは『アンケートを読んで思いは一緒。しっかりやりなさい』という話。『しっかりと頑張ります』という話をした」
井林辰憲国土交通大臣
「『アンケートでやりたいと言って、出した政策を見た。早く具体化して持って来なさい』という指示を受けた」
党の調査で、裏金問題への関与が認定された議員も初めて起用されました。関芳弘文部科学大臣と簗和生農林水産大臣です。

高市総理
「実行力重視の観点から、いずれの閣僚も内閣の一員として、必要な政策能力を持つ方。襟を正して、重責ある公務に臨んでほしい」
また、連立を組む日本維新の会が閣内協力に転じ、中司宏前幹事長が、規制改革担当大臣に就任しました。
留任は8人。いずれも高市政権の肝いり政策を担うポストです。
高市総理
「政権の最重要課題として、取り組みを加速させていく職務など、継続性の確保が重要な職務を担う閣僚は、留任していただくこととしました」
公約に掲げた食料品消費税の減税をめぐっては、新たに『消費税・支援金法案担当大臣』を創設し、片山財務大臣に兼務を命じました。

片山さつき財務大臣
「責任ある積極財政のもとで、働く低所得者・中所得者の方の負担を和らげて、つなぎの制度としても、大変、意味のあるものですので、この法案はがっつり大変ですが『やってね』と言われましたので、『はい』とお答えをいたしました」
“ポスト高市”の有力候補とされ、処遇が注目されていた林総務大臣は閣外へ。去年の総裁選を戦ったメンバーの中では、唯一、無役となりました。

林前総務大臣
「(Q.後ろ髪を引かれるという気持ちか)後ろ髪はあまりないものですから」
林氏は、アンケートを白紙で提出したとみられています。

高市総理
「個々の閣僚の人事に関するコメントは差し控えますが、昨年の組閣から、ともに重要な政策転換に挑戦してきた仲間には、今朝の辞表取りまとめの閣議後、私から感謝の気持ちとともに、高市政権のさらなる挑戦にお力添えを賜りたいと話しました」
政治部官邸キャップの千々岩森生記者に聞きます。

(Q.アンケートを熟読して大臣を決める。珍しいと思うのですがどうですか)
千々岩森生記者
「まさに派閥型の人事から、自民党の人事システムの過渡期ということだと思います。この“アンケート人事”が出たなと率直に思いまして、『この人、このポジションできるの』と思う人が、いないとは言いませんが、1人、2人、3人くらい。ほかの内閣だと、もうちょっといると思うので。この分野に精通している方がなったなという納得感のあるところは多いです。それから、もう一つ特徴は関連するのですが、役人をやっていた、官僚をやっていた人が政治家になって大臣になったというパターン。例えば、財務官僚だった、それから政治家になって、いま、財務大臣になっている片山さつきさん。このパターンの方が、計5人いるというのも、一つ特徴だと思います。当然精通されている。役所出身の方が役所側に向いちゃうと、よくないんです。当然、国民に向かい、国益を考えなきゃいけないということがありますから、出身だからいいということではないですが、ただ、ぱっと見て、まさにアンケート人事の結果が出たなということは見て取れると思います」
(Q.今回の改造で注目したいのが復興大臣の細野豪志さん。高市総理が記念撮影で細野さんを隣に呼び寄せています。細野さんは、自民党の宿敵だった民主党政権のときに原発事故の担当で、今回、自民党で再び復興大臣の職務に就いた。これはどう見ますか)
千々岩森生記者
「種明かしをしちゃうと、写真撮影の前の3方、この中で一番、当選回数が多い。茂木さんは12回、総理は11回で、細野さんは10回という方が真ん中に並んでいます。ただ、目を引きますよね、細野さんが。原発事故の対応で奔走されたのを、私も当時よく覚えています。もう一つ、細野さんが所属されているグループからの、いわゆる旧来の派閥推薦みたいなことがあったのも事実なので、そこは指摘はしておきますが、ただ、やっぱり目を引く人事だったなと思います」

(Q.総裁選を戦った人のなかで林総務大臣だけは、唯一、留任とはしなかった。これはなぜでしょうか)
千々岩森生記者
「総理の会見でも林さんの質問出ました。でも、総理は明確にお答えにならなかった。当然、『林さんには、1年、お世話になって本当にお疲れさまでした』と労ってもいい場面なのですが、会見では、コメントを避けたところが、やっぱり総理の中にもわだかまりがあるんだなというのは、現場にいて感じるところはありました。林さん側逆に取材しますと、林さんの側近は『林さんは閣外に出たがっていた』という解説をするんです。ですから、まさに来年9月の総裁選に向けて、これから準備に入るというフェーズに入ったのかなと見ています」

(Q.臨時国会では、消費減税の議論がポイントになると思います。一方の外交。まもなく1年の高市政権ですが、決定的に悪化した中国との関係改善、どう図っていきますか)
千々岩森生記者
「いま、私もつぶさに日中関係を見てますけれども、全くパイプがない。日中国交正常化以来の、悪い意味で、珍しい時期に、いま入っていて。例えば、第2次安倍政権、安倍さんは、最初、靖国神社に参拝して、非常に日中関係冷え込んだ2年間というのがありました。この時期でも、実は、安倍政権は、水面下で中国との対話のチャンネルは、複数、持っていたぐらいのことが、いまはない。そして、いま、どんどん習近平主席にプレッシャーをかけられるような、防戦に回るようなシーンが多くなっている。この秋の外交シーズンの中で、一番は、APEC首脳会議中国で行われます。ここで、どう高市総理が中国側と向き合うかというのが最大のポイントになってくると思います」
