
声優の津田健次郎さんが生成AIを使って、自分の声を模倣した動画が投稿されているとして、「TikTok」に投稿の削除を求めた裁判で、東京地裁は声についても「パブリシティー権」で保護されるとの初判断を示しました。
「声」をパブリシティー権で保護 初の判断 東京地裁
30日の判決で東京地裁は「人の声は肖像と同様に個人の人格の象徴」と指摘しました。
そのうえで実演家の声を無断で使用することについて、顧客吸引力の利用する目的があれば「パブリシティー権」の侵害に当たるとする初めての判断を示しました。
一方で、動画の削除についてはアカウントがすでに削除されているため、削除義務がないとし、津田さん側の請求を退けました。(30日17:00)
津田さん声模倣の動画 削除請求が棄却
声優の津田健次郎さんが生成AIを使って、自分の声を模倣した動画が投稿されているとして、「TikTok」の運営会社に投稿の削除を求めている裁判で、東京地裁は請求を退ける判決を言い渡しました。
訴状によりますと、動画共有アプリ「TikTok」で、匿名のアカウントが生成AIを使って津田さんの声を無断で模倣し、ナレーションをつけた動画を180本以上投稿していました。
津田さん側は「パブリシティー権」を侵害しているなどとして、TikTok側に、動画の削除を求めて裁判を起こしていました。
午後1時すぎからの裁判で東京地裁は津田さん側の請求を退ける判決を言い渡しました。
アカウントがすでに削除されているため、削除義務がないと判断しました。
(2026年9月30日13:30配信)
「声の権利」保護を明記 法務省の報告書公表

法務省は8月7日、著名人の名前や写真が持つ経済的な価値が無断で利用されない権利「パブリシティー権」の保護対象に「声」も含まれるとする解釈指針を盛り込んだ報告書を公表しました。
報告書では、生成AIを使って人気声優らの声をまねた音声を作り、動画などをSNSに投稿して収益化することは権利侵害の可能性があるとしています。
一方、「物まね」芸については、芸であることを隠して視聴者らに本人と誤解されなければ権利侵害に該当しないとの見解を示しました。
法務省の担当者は「これまであまり解説のなかった分野なので、この報告書を広く参照してほしい」と普段、AI(人工知能)を利用して動画などを作成する人らに呼び掛けました。
(2026年8月7日配信)
生成AIで声の“無断利用”は「権利侵害の可能性」 法務省

7月27日に開かれた会合で、法務省の有識者検討会は著名人が名前や写真を無断で利用されない「パブリシティー権」に「声」も含まれるとの内容を盛り込んだ指針案を大筋で了承しました。
指針案では、無断で生成AIを使って人気声優らをまねた音声を作り、動画などをSNSに投稿して収益化することは権利侵害の可能性があるとしています。
検討会は来月に正式な指針を公表する予定です。
(2026年7月28日配信)
「私たちの声は商売道具」 声優や俳優らから声上がる

生成AIを使って人気声優らの声が無断で利用されている問題をめぐっては、声優や俳優らが声を上げてきました。
中尾隆聖さん(ばいきんまん・フリーザ役など)
「私たちの声は商売道具で人生そのものです。無断で生成AIに使われている声優の気持ちを聞いてください」
【詳しく】生成AIで“無断利用”声も「法的保護の対象」明記 法務省の検討会“大筋で了承”
(2026年7月28日配信)
生成AIで声を模倣した動画の削除求め TikTokを提訴

津田さんの代理人弁護士によりますと、動画共有アプリのTikTokで匿名のアカウントが生成AIで津田さんの声を無断で模倣し、その声でナレーションを付けた動画が180本以上、公開されました。
津田さん側は「独特の声質と類似し、本物と誤認したコメントも寄せられている」などと主張したうえで、著名人の「パブリシティー権」を侵害しているとしてTikTok側に動画の削除を求め、東京地裁に裁判を起こしました。
一方で、TikTok側は、動画のナレーションは「普遍的な男性の声」であり、声自体により閲覧者を集めているわけではないなどと反論し、訴えを退けるよう求めているということです。
(2026年5月25日配信)
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