
沖縄県宜野湾市で殺害された座間味凜さん(23)の死因は、首などを、複数回、刺されたことによる失血死と判明しました。
シングルマザーとして幼い子どもと向き合う日々。その日常が、突然、奪われました。

座間味さんの後輩
「めっちゃくちゃ優しかったです。明るくて、優しくて。後輩にも先輩にも同級生にも慕われているような人でした。子どもにもめちゃめちゃ優しかったイメージです」
警察が容疑者として捜査しているのは、元交際相手の男性。5キロほど離れた那覇市内の別のアパートで確保されています。
そのときの状況について、新たにわかったことです。
所村武蔵アナウンサー
「元交際相手は発見された際、包丁で自ら首を切った状態だったということです。住民によりますと、1階から4階にかけて、階段や踊り場などに血痕が残っていたということです」

元交際相手は、病院で治療を受けています。
捜査関係者によりますと、意識はあり、会話はできる状態だということです。
元交際相手が見つかったアパートは、自宅ではありませんでした。なぜ、そこにいたのかはわかっていません。

座間味さんが襲われたとみられるのが、先月30日午前8時半ごろ。元交際相手が見つかったのは、その約1時間後でした。2つの現場は、車で10分ほど。
所村武蔵アナウンサー
「発見された現場の近くの国道では、不審な車両が目撃されていました。その車は、道路を走行してきた際に、車道だけでなく、歩道にも乗り上げて、警察から逃れるようにして、奥の方向へ走り去っていったということです」

目撃者
「午前8時半から午前9時ごろです。軽自動車が歩道に乗り上げて、そのまま走って、それをパトカーが追いかける形。(Q.何台くらいパトカーいた)10台近く走っていたんじゃないですかね。覆面パトカーとかも走っていた。
(Q.どのくらいのスピード)40~50キロは出ているんじゃないですかね。シルバーの軽自動車」

事件との関連はまだわかっていません。ただ、同じ色の軽自動車は、元交際相手が見つかったアパートにもとまっていました。ドアもハッチバックも開いたままで、車内には、何かが焦げたような跡。さらには、血痕も残されていました。この車はレンタカーで、警察によりますと、事件当日、元交際相手が移動に使っていたということです。
亡くなった座間味さんは、事件が起きるまでSNSで知人たちと交流していました。
知人によりますと、SNSには、事件の約10カ月前に、こんな投稿をしていたといいます。

座間味さんとみられるSNS
「いろんなことがあったけど、あっという間だったなぁー。子どもがいたから、成長できたこともたくさんあって、改めて、ママのところに生まれてきてくれて、ありがとう」
この翌日、去年の大晦日、座間味さんは、初めて警察に「連絡をやめさせてほしい」とストーカー被害を訴えました。

元交際相手には、その後、ストーカー規制法に基づく禁止命令が出されました。そして、今年9月には、座間味さんの車から紛失防止タグが見つかります。
警察が捜査していますが、車で移動するたびに、その位置情報が誰かに知られていた可能性があります。
警察は、元交際相手の回復を待ち、話を聴くとしていて、ストーカー規制法違反の疑いも含め、捜査するとしています。
亡くなった女性は、警察に「車に紛失防止タグをつけられた」と相談しました。

紛失防止タグというのは、本来、財布やかばんなどに取り付けて、紛失した際に、スマートフォンなどを使って発見を助けるものです。安価で、手軽なため、利用している人が増えてきています。

この紛失防止タグを相手の位置情報を知るために、悪用したストーカー事案の相談件数が急増しています。
去年、水戸市でネイリストの女性が殺害された事件でも、紛失防止タグが使われました。先月30日、一審で殺害した罪に問われた男に、拘禁刑20年の判決が出ました。

この実情を踏まえ、ストーカー規制法は、去年、改正されました。
相手の了承を得ずに、相手の所持物に紛失防止タグを取り付ける行為。例えば、かばん、自転車のサドルに密かに忍ばせるなど。そして、その取り付けた紛失防止タグから、位置情報を取得する行為。これらの行為が、警告・禁止命令の対象となり、繰り返した場合、検挙されます。
不審な紛失防止タグを見つけた場合、まずは、警察に相談してください。

福岡県では、実際に、車に近づいた女性が、スマートフォンに紛失防止タグが近くにあるという通知があり、不審に思って通報。それがきっかけに、ストーカー行為をした疑いで男が逮捕されています。
こうした通知機能というのは、ほとんどのスマートフォンに備わっています。
刑法が専門で、ストーカー規制に詳しい東京都立大学法学部の星周一郎教授に聞きました。

星教授は「これまでストーカー規制法は、何度も改正され、被害者の保護など、やれることはやってきた。被害者側の負担で、シェルターへの避難など、害悪を避ける仕組みには限界があり、転換点に来ている。加害者側への措置を考えていく段階だ」として、政府もその方向で進めているといいます。

政府が、7月にまとめた対策案では、危険性の高い加害者へのGPS機器の装着や、治療やカウンセリングの受診を義務付ける仕組みの導入を検討しているということです。
