過度な成果主義“無限連鎖”とは?プルデンシャル生命が報告書公表 被害申告61億円超

過度な成果主義“無限連鎖”とは?プルデンシャル生命が報告書公表 被害申告61億円超
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プルデンシャル生命の社員らが巨額の金銭をだましとるなどした問題で、第三者委員会の報告書が公表されました。調査の結果、顧客からの被害の申告は、61億円を超えていることが分かりました。

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顧客からの被害申告 61億円超

報告書が指摘したのは会社としての構造的な問題。「個人の人脈・人的信頼関係に過度に依存したビジネスが、本来の軌道から逸脱し、暴走した」と断じました。

第三者委員会の報告書
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プルデンシャル生命 得丸博充社長
「今回の問題は特定の組織や社員の問題ではなく、経営のあり方そのものが問題の発生と長期化を招いた。会社全体の経営課題であると認識しております。構造的な課題を認識し得る機会が幾度もありながら、それを抜本的な改革に結びつけることができませんでした」

プルデンシャル生命 得丸博充社長
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申告があった被害額は総額61億6660万円。顧客から金を借りたまま退職したり。「自分に資金を預ければ、一定期間かけて預けた額より多い金額を返還する」と言って預かった金を返さなかったり。関与した社員は現時点で159人に上るとされています。会社はこのうち64人を懲戒解雇、あるいは諭旨解雇の処分としました。

被害額は総額61億6660万円
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営業偏重も「管理行き届かず」

では、なぜそのような不正が見過ごされていたのか。プルデンシャル生命では営業社員が『ライフプランナー』と呼ばれます。保険商品の販売に留まらず、その名の通り、顧客の生活そのものに深く関与するのがライフプランナーに求められる仕事。報告書には、次のような証言があります。

営業社員=ライフプランナー
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聞き取りに応じた社員
「顧客との会話は保険営業が2割から3割、顧客のお金に関する悩み相談が7割から8割であった。『親身にお金の相談に乗ってくれる保険屋』と評価され、何に投資をすればよいのかと聞かれることがままあった」

営業活動の実態をほとんど把握できず
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一方で、こうした営業活動の実態を、会社はほとんど把握できていませんでした。

聞き取りに応じた社員
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聞き取りに応じた社員
「ライフプランナーと顧客の距離が近く、コンタクトが密室化している。どこで何をしゃべっているか分からないので、管理が行き届いておらず、ライフプランナーが不祥事を働く際には加速度的に不祥事が進行してしまい、気付いた時には手遅れになってしまっている」

過度な成果主義“無限連鎖”とは

また、報告書は一連の不正の背景として「過度な成果主義」を指摘しています。

プルデンシャル生命 得丸博充社長
「報告書でも指摘されていますが、これまでは新契約業績に強く連動した報酬制度が、短期的な成果を優先する動機づけを強めていたと認識しています」

『Contribution(貢献)』と『Compensation(報酬)』
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社員に浸透していたのは「お客様への貢献=報酬」という考え方。社内では『Contribution(貢献)』と『Compensation(報酬)』の頭文字をとって「C=C」と呼ばれています。ただ、この場合のお客様への貢献は、保険商品を売ることと、ほぼ同義です。

プルデンシャル生命 得丸博充社長
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プルデンシャル生命 得丸博充社長
「当初『C=C』というのは、お客様に対して貢献することが報酬につながるという考え方で、私は間違ってはいなかったと思うが、貢献=報酬とは何なのかと、もう一回問い直す必要がある」

“無限連鎖法”
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報告書では“無限連鎖法”と呼ぶ手法で契約を取り続けるよう推奨していたことも明らかにされました。そのマニュアルには…。

社内マニュアル
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社内マニュアル
「まずあなたの友人・知人の中の誰かに電話をかけ、その人の近所の人の名前を聞き出します。1人の人間から4人の名前を聞き出すことができれば、まず上出来といえるのです。そして4人の名前が分かれば、次に一人ひとりに関する情報、およその年齢・家族構成・家族の年齢・仕事先などを得るようにします。こうすれば、ほとんど時間を無駄にせずに見込客を増やしていくことができるのです」

金融庁は一部業務停止命令へ

成果を挙げた社員には、ハワイや沖縄に招待して表彰する『社長杯』という仕組みもありました。会見で繰り返し問われたのは、こうした企業風土を改革することが本当にできるのかということ。

『社長杯』
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プルデンシャル生命 得丸博充社長
「“社長杯”については、名前も含めてやめる方向で考えています。過度に無理な生命保険の販売につながる。廃止する方向で考えている。一方で、適切にお客様と向き合った社員を評価する制度は必要。1年間通して、結果としてお客様に対し、正しいすばらしい行為・行動した者を事後に見つけ、評価し表彰することは考えていきたい」

金融庁
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現在、新規の保険販売を自粛しているプルデンシャル生命。金融庁は近く、3カ月程度の一部業務停止命令を出すことを検討していて、全面的な営業再開は見通せません。

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