
政府は9日、来年4月から2年間に限り食料品の消費税率を1%に引き下げることなどを盛り込んだ法案を国会に提出しました。一方、その財源確保に向け片山さつき財務大臣は補助金などの見直しについて「ギアを上げる」と強く宣言しました。
高市総理「必要な財政需要に確実に対応」
9日、参議院で行われた代表質問。野党が問いただしたのは、消費減税による「費用対効果」です。
国民民主党 舟山康江参議院議員
「飲食料品の消費税率を8%から1%に下げると、政府試算で年間4.3兆円の減収となります。4.3兆円のうち、どの程度が店頭価格の低下として消費者に届くのか?」
高市早苗総理大臣
「消費税の税率引き下げ分については、基本的には価格に反映されるものと認識をしております。家計の負担軽減額については、これを人口で割ることで機械的に計算しますと、国民一人あたり、約3.6万円と見込まれます」
一方で、減税の対象外となっている外食産業からはこのような声が上がりました。
日本フードサービス協会
椋本充士会長
「外食だけが10%で、他の食に関しては1%になる。こういうふうなことになりますと、我々のところには大きな影響が出る」
外食企業に行った緊急のアンケートでは、「客の減少を見込んでいる」と回答した企業が6割近くに上り、政府に対し「食事券」などの支援を求めました。
他にも政府は、収入が減ることが懸念される農家に給付金を支払う方針で、財政負担は一段と増すことになります。その財源はどうするのでしょうか?
高市総理大臣
「日本版DOGEを強化し、必要な財政需要に確実に対応してまいります」
「日本版DOGE」とは、トランプ政権で、イーロン・マスク氏が率いた「政府効率化省(DOGE)」になぞらえて日本政府が設置した、行政の無駄を探して削減するための組織です。
ただ8月末の時点では、各省庁が自主点検で「廃止」を打ち出した税制優遇措置は、見直し対象の121件のうち、わずか3件でした。
片山財務大臣
「率直に申し上げまして、今回実施していただいた見直しが充分であったとは全く考えておりません。“ギアを上げて”取り組む必要があります」
業界の利害も…
政府は9日、「日本版DOGE」に関する会議の名前について、新たに「基金」を見直しの対象として追加。さらに「徹底」という言葉も盛り込まれました。
「基金」とは特定の事業目的のために、国が積み立てている資金のことです。
先週に片山財務大臣が、高市総理と面会した際には…。
「200を超える基金で、7兆円以上の残高が残っている。問題は“滞留している基金”。(総理から)『切らない方がいい』というのは、1件もありませんでした。これから(各省との)バトルが始まるので」
9日の会議でも、活用されないまま滞留している資金の国庫返納などを、所管する各省庁に求める方針が示されました。
白鴎大学 法学部
藤井亮二教授
「これまでの予算、特に補正予算において、どんどん(基金の)積み増しがなされてきた以上、このまま見過ごすわけにはいかないという、政権の危機感の表れだと思っています」
基金には例えば、宇宙分野の開発を補助するものや、先端的な創薬やワクチン研究を支援するものがありますが、業界の利害が絡むだけに、難航が予想されます。
「(基金は)必要だからということで、各官庁は要求した。財務省もその当時は必要だということで予算要求を認めたものですから、今の段階になって数兆円レベルで削るというのは、バトル以外の何ものでもないと思います」
(「グッド!モーニング」2026年10月10日放送分より)
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