アウシュビッツ第1収容所の博物館で、収容者が命の危険を冒して隠し撮りした写真を目にしたサンドウィッチマンの伊達みきおが、撮影した人の思いに心を寄せた。
10月17日に放送された『サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん』(テレビ朝日系)では、海外プロジェクト第9弾として、サンドウィッチマン(伊達みきお・富澤たけし)がポーランドの負の世界遺産「アウシュビッツ・ビルケナウ ドイツ・ナチ強制絶滅収容所」を訪れ、特別に許可を得て撮影した潜入リポートが放送された。MCはサンドウィッチマンと芦田愛菜。スタジオにはゲストの伊集院光と赤楚衛二が出演した。
収容者や犠牲者から奪われたメガネや靴、カバンなど、大量の遺品が展示された5号棟を進んだ2人。次の部屋には、収容者たちの命がけの抵抗がわかる展示があった。壁に飾られた白黒写真を見た伊達が「裸にさせられて、歩いてる写真かな」とつぶやくと、同行したアウシュビッツ博物館ガイドのヤレックさんは「実は、ここにある写真は、ナチ・ドイツが記録用に撮ったものではなく、収容者によって密かに撮られたものです」と明かした。
アウシュビッツの悲惨な状況をとらえた写真や映像は、ナチ・ドイツにとって都合が悪いため、ほとんど残っていない。しかし、収容者自らが命の危険を冒しながらも、ここで行われている理不尽な行為の数々をなんとか伝えようと、隠れて撮影した写真がわずかに残されているという。これを聞いた伊達は「そんなことできたんだ… あ、そうだったんだ」と驚き、「だからちょっとブレてんのか。もう隠し撮りだよね、要するに」と納得した様子を見せた。
続いて2人は、野外で煙が立ち上る様子を写した写真の前へ。ヤレックさんは「これは、遺体が焼かれている様子を隠れて撮影したものです」と説明し、「遺体が多く、焼却炉だけでは処理しきれなかったため、野外の穴でも焼かれていました」と続けた。伊達は「焼却炉じゃ間に合わないと」と言葉を失い、「ひでえな、本当」「どういう思いで写真撮ったんだろう、これ」とつぶやいた。
さらに伊達は、身振り手振りを交えながら「『こんなことが起きてますよ』と。『絶対この写真は後世に見せてください』っていう、すごい思いがこもった、写真だよね」と撮影者の心境を推し量った。富澤が「よく残せたよね」と言うと、伊達は「なんとか、伝えたかったんだろうな。見たくもないはずだもん、だって。仲間たちが死んでいくの」と語り、「すごいな」とつぶやいた。番組では、絶望的な状況の中で勇気を振り絞って写真を撮った人を「尊厳を守るために戦った知られざる人々」の1人として紹介し、この命がけの抵抗によって、この地で起きた惨状が今も後世に伝えられていると伝えた。
VTRを見届けたスタジオでは、伊集院光が「誰かが命がけで撮った、仲間を焼いている写真を、僕らは一目も見ずに、教科書の数行で、『あ、そういうのあったんだな』って、思い込んで多分生きていくんだよね」とコメント。そのうえで「今日たまたま見た人も、僕も、『あ、そういうものを残した人がいるんだ』『命がけで自分なら残せるだろうか』ってものを考えたりとか」と語った。赤楚衛二も後に「さっきの隠し撮りの写真もそうなんですけど」と振り返り、「発信していくってすごい力強さを感じるなって思いました」と話していた。

