
JR東日本は、20日から新しいコード決済サービス『teppay』をスタートさせました。先行するPayPayなどがすでに多くの利用者を獲得している中で、なぜ今?
【画像】JR東日本『teppay』始動 新たな“コード決済”続々と…参入する事業者メリットは?
「PayPayと何が違う?」
群雄割拠の“ペイ市場”新しい風となるのでしょうか。
女性
(Q.“teppay”知っている?)
「鉄道のアプリ?Suicaのあれみたいな」
(Q.Suicaと連動して“teppay”ってコード決済始まるが)
「PayPayと何が違うんですか?」
男性
「それこそ電車の交通料金とかに使えたら一番いいんじゃないか」
「僕みたいな年齢になると管理できないんで、何か1つに絞ってやらないと、ちょっと使い勝手が難しいなと思う」
決済金額Suicaから大幅拡大


JR東日本が20日から始めたコード決済サービス『teppay』。鉄道の「鉄」を連想させるこの名称は「Travel(旅)」「Easy(簡単)」「Partnership(つながり)」の頭文字を取っています。鉄道に乗車する際に利用する『モバイルSuica』のアプリに追加され、全国のコンビニや飲食店など170万カ所で使えます。ただ、買い物にも使える『Suica』と何が違うのでしょうか。
JR東日本 決済・金融事業部長 高松奈帆人氏
「teppay自体はコード決済なので買い物に利用いただくものですが、Suicaはアプリを立ち上げずに、そのままタッチで決済できる。かなりスピード感ということは非常に優れているんですが、やはりチャージをして2万円までしか買い物できない。ここを埋め合わせるものとしてteppayを位置付けています」

最大の違いはチャージできる金額の上限です。Suicaは2万円までですが、teppayでは30万円まで拡大しました。高額の買い物を可能にすることで、決済で得られる手数料の収入を増やすほか、JR東日本の経済圏の拡大を目指します。

JR東日本 決済・金融事業部長 高松奈帆人氏
「Suicaを起点にした様々な決済サービスを併せてご利用いただくことで、お客様に大きな価値を提供していきたい。私たちはモバイルSuicaを4500万枚以上、お持ちいただいてまして、これまでコード決済になかなか手が伸びづらかったお客様にも、簡単にその世界に誘えるんじゃないかなと」
競争激化 銀行系は撤退も
ただ、そのコード決済市場はすでに多くの企業が参入していて、激しい競争を繰り広げています。けん引するのは7500万人以上の登録者を誇る『PayPay』。次いで『楽天ペイ』や『d払い』など、上位4社は大手通信キャリアのサービスが占めています。

一方、交通分野からは航空会社も参入していますが、そのシェアはわずか。『ゆうちょペイ』など銀行系のサービスは相次いで撤退を発表していて、後発の企業が利用者を獲得するには、高いハードルが立ちはだかります。
女性
「いまさら感は正直ありますよね。他のPayがだいぶ広がってるから、今出されたところで」
「私もPayPayがあるから別にいいかな」
導入店舗「集客につながれば」
30種類の決済サービスが使える理容室。早速teppayも導入していました。

理容シャポー 宮脇友光さん
「今、年配の方でもスマホを持つようになったので。私自身こういうのを使うのも、スマホを活用するのが好きなのと、利便性が上がれば、消費者の利用頻度や利便性で集客につながって利点が出るかと思って」
髪を切っていた常連客はteppayの存在は知らなかったそうです。
常連
(Q.普段なにで決済?)
「ほとんどPayPay。いつも同じものを使った方が楽」
強固な顧客基盤を築いた先行企業。その牙城を崩す存在になり得るのでしょうか。
参入する事業者メリットは?
皆さんがメインで利用している、コード決済サービスを見ていくとPayPay、楽天ペイ、d払い、au PAYと、通信キャリア系を中心に9割を占めている状況です。そこに今回のteppayなど様々な業界が参入しています。

交通系でみると、teppayの他には、マイルがたまる日本航空の『JAL Pay』や、全日空の『ANA Pay』、流通小売り系では『AEON Pay』やファミリーマートの『ファミペイ』など、買い物でポイント還元を受けられるコード決済があります。

そして自治体にも専用のコード決済を始めている所が多くあります。埼玉県深谷市が始めた『地域通貨ネギー』です。市内の取り扱い店でしか使うことはできませんが、給付金などを地域通貨で支給するなど、地域経済の活性化にもつながっています。

さらに20日から、こんなコード決済も始まりました。サッカークラブ『サンフレッチェ広島』が始めた『サンフレッチェPay』です。スタジアムで使うことができる決済サービスで、売り上げの一部がクラブの資金となり、応援につながるというものです。
参入がこれだけ相次ぐと、利用者は大変です。ただ、事業者側にとってはメリットがあります。コード決済に詳しい、インフキュリオン森岡剛主席アナリストに聞きました。

インフキュリオン森岡剛主席アナリスト
「コード決済は“決済に留まらない”側面がある。アプリが利用者の手元にあるので、新情報やお得情報を送るなど、利用者と関係構築できる。大手に限らず参入のメリットがある」
