
名古屋市で男がマンションから飛び降り、下を歩いていた女性が巻き込まれ死亡しました。28日、名古屋地検に意見書を提出した女性の遺族は、殺人罪による起訴を求めています。

朋来さんの父 稲葉健二さん
「飛び降りた本人が自殺目的だったとしても、第三者を死亡させた事実を、事故として扱われることに、強く疑念を持っていて、憤りも感じている。これは事件なんだと強く訴えたい」

道を歩いていた稲葉朋来さん(当時23)は、マンションの11階から飛び降りた男の巻き添えになり、亡くなりました。男は回復して、重大な過失によって人を死なせてしまう重過失致死の疑いで逮捕されます。
娘を巻き添えにした男と面会した稲葉さんの父親は、こう、問いただしたそうです。

朋来さんの父 稲葉健二さん
「飛び降りる際に、あれほど明るい場所だから、下に娘が歩いているのが、絶対、見えていたはず。『何とか思い出してくれ』と」
すると男は、こう話したといいます。

朋来さんの父 稲葉健二さん
「『確認をしたと思います』と」

いわゆる「未必の故意」。歩行者が死亡する可能性を認識していたのではないかと、殺人罪での起訴を求めて行動を起こします。

現場で、朋来さんの父は、あの日、娘が巻き込まれた時間帯の人通りを数えていました。

朋来さんの父 稲葉健二さん(17日)
「1時間45分の間に276人。こんなところで飛んだらどうなるか、本人はわかっていたはず。司法に判断していただきたい」
そして、28日、通行量のデータや、適切な処罰を求める意見書などを名古屋地検に提出しました。
地検は、いま、飛び降りた男の精神状態を調べるための鑑定留置を行っています。

朋来さんの父 稲葉健二さん
「『早く働いて償いたい』と。償って返せるものなんて何もない。常に探している、あの子を。考えていない時間がない」
