
アメリカの中間選挙まで、あと3日。新旧の大統領が応酬を繰り広げる中、共和党内ではトランプ大統領と距離を置く動きが加速しています。(サタデーステーション10月31日OA)
新旧大統領が“火花” 迫る審判の時「ひどく無能な大統領」
中間選挙前の最後の週末は、地元のフロリダからでした。
トランプ大統領 (フロリダ州 日本時間午前9時すぎ)
「我々が成し遂げたのは、まず、イランの手から「核の脅威」を奪い取ったことだ。さらに、2年にも満たない間で、“22.2兆ドル(約3500兆円)”というアメリカへの新規投資の確約を取り付けた。これは、世界中でも断トツで史上最大の投資額だ」
それに異を唱えるのは、民主党のオバマ元大統領。
オバマ元大統領(ミシガン州 24日)
「これほど国民の税金を食い物にする大統領は見たことがない。(イラン)戦争を終わらせる変化。金にまみれた政治を終わらせ、皆さんに還元する変化を目指します」
トランプ大統領はSNSで「オバマはひどく無能な大統領だった」と切り返すなど、互いに一歩も譲りません。
最新情勢では、下院は全435議席を争いますが、民主党優勢の選挙区が「227」、共和党優勢は「182」と民主党の優勢が伝えられています。上院は、定数100のうち35議席を争いますが、こちらでも、民主党が多数をうかがう勢いです。(リアル・クリア・ポリティクス調べ、今月30日時点)
相次ぐ離反「トランプ関税は有害」 揺れる共和党 身内から痛烈批判
民主党の優勢が伝えられる中、共和党内では想定外の事態が。
フロリダ州 共和党候補 サラザール氏
「大統領、あなたの移民取り締まりは行き過ぎている」
トランプ大統領の地元・フロリダ州では、共和党のサラザール候補がトランプ大統領の移民政策を批判しました。
メーン州では、6選を目指す共和党現職のコリンズ候補も。
メーン州 共和党候補 スーザン・コリンズ氏
「トランプ関税がいかに有害であるかという認識が(共和党内でも)広まっています」
さらに、選挙サイトからトランプ大統領の名前や写真を消す候補者も。ケンタッキー州の共和党の候補者も、トランプ氏と一緒に写った写真を消しました。また、オハイオ州の共和党候補者の宣伝動画にはトランプ氏は一切登場しません。
ロイター通信は、接戦となっている41選挙区の共和党の候補者が“トランプ氏と距離を置いている”と伝えています。
激戦州「ブッシュ家」反旗の衝撃 民主党の“スター候補”に投票
激戦が予想されるテキサス州では、大変な事態が。共和党の重鎮、ブッシュ元大統領の家族が民主党支持を訴えているのです。ブッシュ元大統領の三男・ニール氏は。
ブッシュ元大統領の三男・ニール氏
「期日前投票を済ませ、上院議員選挙では(民主党の)タラリコ氏に投票しました」
さらに父の後に大統領に就任した長男の娘バーバラ氏は、タラリコ候補に2500ドル、日本円で40万円ほどを献金しました。
テキサス州では、「オバマ氏の再来」ともいわれる民主党のスター候補、タラリコ氏が、共和党の支持者も取り込み、大旋風を巻き起こしています。
テキサス州 民主党候補 ジェームズ・タラリコ氏(28日)
「テキサス州の人々は、変化を求めています。食料品価格を押し上げている、腐敗した関税政策を撤廃する変化。ガソリン価格を高騰させている、中東での腐敗した戦争を終わらせる変化。この行き過ぎて腐敗した政治に私たちは、もううんざりしています」
38年ぶりの議席奪還も有力視されています。
迫る中間選挙 インフレ対策が急務
今回の選挙、最大の争点は「物価高」です。アメリカの先月の消費者物価指数は、前年同月比で3.7%も上昇しています。ある世論調査では、8割以上の人が投票先を決める上で、「経済は非常に重要」だと回答しています。
トランプ大統領(2024年)
「私は壊滅的なインフレ危機を直ちに終わらせ、金利を引き下げ、エネルギー価格を下げる。掘って掘って掘りまくれ」
2年前の大統領選挙でトランプ氏は「インフレを終わらせる」と繰り返し主張し当選しましたが、インフレは加速しています。
“肝いり政策”の行方 イランへの軍事作戦…停止は?
民主党が優勢と伝えられる今回の選挙ですが、トランプ政権の看板政策の何が変わるのでしょうか?
アメリカ情勢に詳しい 明海大学 小谷哲男教授
「(トランプ)関税は、法律に基づく形で法的権限が切り替わっていますので、これを止めるというのはそう簡単ではないかもしれない」
そして、日本にも大きな影響を与えている「イラン攻撃」について。
アメリカ情勢に詳しい 明海大学 小谷哲男教授
「(イラン攻撃は)上下両院が民主党が多数派になるということになれば、この今の戦争をすぐにやめさせる戦争権限法というものがありますけれども、これに基づいて、軍事作戦の停止という流れになる可能性はある」
