国内初 くい破損でビル転倒…能登地震の遺族が国など提訴 今後“ビル転倒”の可能性は

国内初 くい破損でビル転倒…能登地震の遺族が国など提訴 今後“ビル転倒”の可能性は
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2024年元日、能登半島を襲った最大震度7の地震。

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輪島市
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輪島市にあった楠健二さん(58)の自宅兼店舗は、根元から倒れたビルに押しつぶされました。建物を支える杭が打ち込まれていたにもかかわらず、ビルが転倒したのは、国内で初めてのこと。杭が抜けたような跡も残っていました。

杭が抜けたような跡
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救助が間に合わず、妻の由香利さん(当時48)と、長女の珠蘭さん(当時19)が亡くなりました。

妻と娘の死
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妻と娘の死は、防げたのではないか。
楠さんはいまも、答えの出ない問いに向き合い続けています。

楠健二さん
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楠健二さん
「冬が来ると、あの時を思い出してダメになるんだよね。きっとまたどこかで地震が来て倒れて、誰かの家がぺっちゃんこになって、
そこには家族がいたなんて言ったら、同じ思いをしてほしくないよね」

発災後から抱えるこの想いを胸に、楠さんはきょう国と所有者を提訴しました。

楠健二さん
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楠健二さん
「ビルが倒れたから、2人は挟まれて、亡くなったんだというしか頭になく、どうやったら調べられるのか。どうしたら原因を究明できるのか。やっぱりこういう形でしか、詳しくは調べられないと感じて、提訴に踏み切ったということです」

約2億円の損害賠償を請求
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建物の倒壊リスクが高いことを把握していながら放置していたなどとして、約2億円の損害賠償を求めています。

倒れたビル
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そもそもなぜビルは倒れたのか。
国土交通省の有識者委員会は、去年12月、複合的な要因が重なったことが原因であると取りまとめました。

倒れたビルは鉄筋コンクリート造の地上7階建て
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倒れたビルは、鉄筋コンクリート造の地上7階建て。
1973年に建設された建物で、杭に耐震設計が義務化される2001年より前に建てられたものでした。

なぜビルは倒れたのか
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地震が発生した瞬間、揺れによる変形に耐え切れず、まず杭の頭部が破壊されました。加えて、ビルは、細長い形状のうえに、柱の配置が均等ではなく、片側に重みが偏りやすい構造だったため、建物の重みが一方の杭に一気に集中。地盤も極めて軟弱だったこともあり、ビルは自重で深く沈み込んでいき、根元から転倒したということです。

国交省は、委員会の報告書を受けて、全国的な安全対策の検討を進めるとしています。

2001年より前のビルはすべて危険なのか。
委員会のメンバーで、現地調査を行った教授は、こう話します。

東京大学地震研究所 楠浩一教授
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東京大学地震研究所 楠浩一教授
「そういうわけではないと思う。危険というものが、完全に転倒して、周辺の人に大きな影響を及ぼすという意味では、すべての建物がそうなるわけではないと」

ただ、可能性は否定できないとしています。

東京大学地震研究所 楠浩一教授
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東京大学地震研究所 楠浩一教授
「いくつかの条件が重なると、転倒するリスクが極めて高くなることがわかった。輪島市の特定の地域以外で起こらないという断言はできない」

楠健二さん
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楠健二さん
「やっぱりビルっていうのは、倒れちゃいけないと思う。これから大きな地震も、当然、いつか来るし、しっかり建ててくれれば、少なくとも、僕みたいな経験する人はいなくなるんじゃないかな」

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