
大阪地検の元検事正が、酒に酔って抵抗できない状態の部下に性的暴行を加えた罪に問われている裁判です。被害を訴えている元女性検事が6日、法廷で初めて証言しました。
【画像】大阪地検元検事正が一転し無罪主張 部下の女性検事への性的暴行で2年ぶり公判
元検事 ひかりさん(仮名)
「北川は怖い存在で、誰も逆らえなかった。立場の違う、神のような存在」

神のような存在。ひかりさんがそう話すのが、大阪地検の検事正だった北川健太郎被告(67)です。
8年前、懇親会で泥酔し、抵抗できない状態のひかりさんに性的暴行を加えた罪に問われています。
初公判では起訴内容を認めたものの、「ひかりさんは抵抗できない状態ではなかった」と無罪主張に転じました。
6日の裁判では、ひかりさんが証言台に。別室からではなく、ついたて越しにでも法廷に立つことを選びました。

元検事 ひかりさん(仮名)
「被害申告まで5年苦しみ、職を失う覚悟で被害を訴えました」
北川被告側は冒頭陳述で、ひかりさんが被告に好意を持っていたと主張しています。そのことについて問われると。
元検事 ひかりさん(仮名)
「好意を持ったことは一度もありません。夫を愛していて、一番大事な夫と娘を裏切ることはありません」

懇親会の途中から記憶がなかったというひかりさん。暴行された当時の状況に質問が及ぶと、涙ながらに証言しました。
元検事 ひかりさん(仮名)
「悪い夢を見ているのかと思いました。この場所がどこかも分かりませんでした。一から育ててくれた検察のトップが、私に覆いかぶさってレイプしている。現実が受けとめられず、頭も身体も凍りつきました。嫌だと言ったら殺される。そんなことばかり考えました」
そして、こう続けました。
元検事 ひかりさん(仮名)
「検察は犯罪を取り締まって正義を尽くす組織で、検事正はそのトップ。その検事正からレイプされたこと自体あり得ない」
北川被告は終始、表情を変えず、メモを取っていました。
閉廷後、裁判に臨んだ思いをひかりさんが明かしました。

元検事 ひかりさん(仮名)
「性犯罪がいかに過酷な被害か。声を上げることがいかにつらく、その後の二次加害がつらいものか。そういう実態を書面ではなく、生の声を聞いていただき、裁判官に伝えたかった」
