最近、若い女子の間で話題となっている「パパ活」。高級マンションに住ませてもらったり毎月お手当をもらう愛人とは異なり、「パパ活」では、父親ほど年の離れた男性から美味しい食事に連れて行ってもらったり、悩み相談にのってもらったり、恋愛には発展しない関係のことを指す。身体の関係を持たないこともポイントで、言うならば「あしながおじさん」のような存在だ。

 突如出てきた関係のような印象を持たれる「パパ活」だが、言葉が新しく産まれただけであって、実際には女子の間ではよくある話なんだとか。今回はそんな「パパ活」を6年ほど続けてきたという都内で働くOLの2人に話を聞いてきた。

(左から)沙也加さん(26歳・営業)、唯さん(26歳・一般事務)

学生時代のキャバクラで覚えた「タクシー代」

——本日はよろしくお願いします。

沙也加・唯:よろしくお願いします。

——「パパ活」を始めたきっかけはなんですか?

唯:学生時代にしていたキャバクラです。そこでおじさんとの絡み方を覚えて、同伴したりアフターしたり。高めの食事に連れてってもらうこと、タクシー代をもらうことを覚えました

沙也加:わたしも、同じく水商売です。だけどわたしはあまり向いてなくて、お客さん全員と仲良くできたわけじゃなかったんですけど…。一部すごい気に入ってくれるお客さんがいて、キャバクラで普通に勤務するよりも個人的に会って引っ張った方が楽なんじゃないかと思い始めて…。それがきっかけでしたね。

——水商売からスタートする人が多いんですかね。タクシー代やお小遣い?は1回でいくらくらいにもらえるものなんですか?

唯:基本タクシー代は1万ですね。現金を要求することはまずないですけど、お茶するだけで5000円くれるおじさんは大学生時代にいました。

沙也加:なにそれ!美味しい!

唯:それも昔のお客さんで、お店やめてからもたまに会っていた人。夜ごはん行ったらタクシー代で1万円。日中ホテルのラウンジで1時間くらいお茶したら、電車代って言って5000円くれました。

沙也加:電車代絶対そんなかからないよね(笑)。

唯:電車代は230円くらい(笑)。夜の方が稼げるんだけど、やっぱ長時間は疲れるし、昼だと楽だから。ノンアルコールで何話そうって感じだったけど、頑張って話ふってましたよ。

——今もそのおじさんとは続いてるんですか?

唯:大学卒業直前に、就職決まって地元離れることを伝えたら「最後に香港に行こう!旅行に着ていくコートも買って上げるよ」って言われて。そのときすごく欲しいハイブランドのコートがあって迷ったんですけど、旅先でなにかあったらやだなと思って、悩んだあげく当日ブッチしてしまいました。それっきり…。

沙也加:身体の関係は持ちたくないよね。それが「パパ活」のポイント。

唯:そうそう。そうなんだよね。だから、おじさんに大きな借りは作りたくないし、距離感重要。

飲食店のテーブルの下で現金受け取り 使い道は…

——唯さんは「現金は自分からは要求しない」と言っていますが、沙也加さんはどうです?

沙也加:「旅行にいくんだけどどうしても免税でほしい財布がある」と言って現金をもらったことがあります。あ、これも大学時代で元客からです。国内で買えるものであればおじさんが直接買ってくると言い出す可能性があるので。飲食店でテーブルの下から現金をもらったときはぞわぞわしました。

唯:やばい。闇取り引きだ(笑)。

——そのお金はなにに使ったんですか?

沙也加:当時付き合っていた彼氏とペアリングを買いました。

唯:お金の出所、彼氏に疑われないの?

沙也加:当時の彼もバーテンとかやっていたので、わたしがキャバクラで働いてたことも知っていたし、そういう「おじさんからお金をもらうこと」に抵抗がなかったんですよね。

——すごいですね…。寛容というか、なんというか…。「パパ活」をしている人って、恋人にはそのことを言うものなんですか?

沙也加:当時の彼以外には言っていません。普通ひくじゃないですか。

唯:わたしも言ったことはないです。今の彼氏にも言っていません。

——現在も「パパ」はいると?

沙也加:今もいますよ。社会人になって出会いました。

唯:わたしもいます。その「パパ」とはもう3年以上の付き合いです。

沙也加:わたしも3年以上だ。衝突もあるけど、意外にも長く続くよね!

パパは見つけるのではなく、育てるもの

——現在の「パパ」とはどこで出会ったんですか?

唯:「パパ」…やっぱり気持ち悪いな。今のおじさんとは飲み屋で会いましたね。上京したての頃に。バイトしてたせいか、やたらにおじさん受けがいいんですよ。わたし。話しかけられたら、自然と営業かけちゃうし。なんのメリットもないのに。

沙也加:すごいそれ分かる。酔うとどうしても色恋営業かけてしまうクセが抜けない(笑)。それでよく勘違いされる。

唯:おじさんと話すことないと、色恋に逃げちゃうよね(笑)。共通の話題とかないし。

沙也加:やめたいんだけどね。このクセ(笑)。…わたしは友人の誕生日会で会いました。派手好きな子がいて、「お金持ち」みたいな男性がいっぱい来てたんですけど、その中のひとりにすごい気に入られちゃったんです。そこから…最初は複数人で会ってたんですけど、次第にわたしだけ誘われるようになりましたね。

——おふたりとも、水商売ではないところで出会っているんですね。

沙也加:就活を機にやめました。そもそも学生バイト感覚だったので。ストレスも大きかったですし。でも、 友達にパパというか権力のあるおじさんと遊ぶことに快感をおぼえすぎて、クラブのVIPにはいれたり芸能人と知り合えたり…就職もせずおじさんのツテでお店を転々としている子はいますね。

唯:それすごいね、闇が深い。わたしもバイトと割り切ってた派だなあ。「パパ活」にも別にハマってない。

——と、言うと?

唯:今は「パパ活」をやりたくてやってるわけではないんですよね。たまたま関係がそう進展したというか。昔は計画的に「パパ活」したりもしたんですけど。

沙也加:「パパ」って見つけるというか育って行くんだよね。

唯:そうそう。元々その素質のあるおじさんだったのかもだけど、関係が進むにつれ育って行くという。

おじさんは「誰よりも気を使わなくていい相手」「サンドバック」

——関係が進むって、肉体関係とかそういうことですか?

唯:いやいや、まさか!おじさんとは肉体関係は結ばないです!絶対イヤです!

おじさんってわたしにとっては、誰よりも気を使わなくていい相手なんです。それこそ最初は失礼のないようにとか気をつけていたんですが、次第に「あ~このおじさんはわたしに甘えられたいんだ」とかそういうのが分かってくると、友達や彼氏にもできないくらいワガママな態度とるようになっていって。それが悪化していっても、それを快く受け入れてくれるし。

沙也加:すっごく分かるそれ!こっちも別に嫌われてもいいから、テキトーな誘い方したり、機嫌悪い時に冷たく当たったりするけど、それも受け入れてくれるから楽だよね。

唯:そうそう!ストレス解消!サンドバックみたいだよね、正直(笑)。誘い方とかLINEで「暇」とか「お腹空いた」とかそんなんだもん。気使わず誘えるから必然的に会う頻度とかも高くなったりするし。「嫌われてもいい」って思える友達のうえに、美味しいとこに連れてってくれて都合合わせてくれるから本当に楽。

——かなり特殊な関係に感じますが、維持するコツを教えてください。

唯:何度も言いますが「借り」を作りすぎないことです。あと「もしかしたら」と思わせすぎないこと。おじさんはこっちに少なからず恋愛感情を持っているんで、こっちもそれに応えすぎたら期待させすぎちゃってダメですね。あと、大きなものを買ってもらったりしすぎて「愛人」になっちゃってもダメ。誕生日とか、イベントごとのお返しとかそういうのでならいいけれど、無意味にそういうものもらっちゃうと、向こうも「見返り」を求めてしまうから。

沙也加:わたしも「借り」を作らないように気をつけてますね。よく「パパ活のすすめ」みたいな記事に「○○買って~」みたいなの載ってるじゃないですか。ねだるもののランクあげていくとか。あれは嘘ですよ。あんな露骨にやったら即愛人ルートですよ。買ってもらわないですけど、「バーキン買ってあげる」って言われても寝ない自信あります。なにしてもいいストレスのはけ口&ご飯食べさせてくれる関係はバーキンより重い。

——名言でましたね(笑)。どうすれば「愛人」にならずに済むんでしょう?

唯:意図してるわけではないですけど、すぐ連絡がつかなくさせますね。ブロックしたり。

——ブロック!?なんでまた!?

唯:そもそも、向こうはあってもこっちからは恋愛感情は一切ないので。自分の中で、おじさんは自分を全肯定してくれる楽な存在だから意味があって、そういう反応のみを求めているんですけど、それが予想外な反応をとられると気に入らなくてキレちゃうんですよね。それで「もういらない!」って。

——例えば?

唯:「お腹空いた」とかってご飯さそったときに、「今日は俺予定あり~」みたいな。誘いにのってこなかったときとかですね。「はぁ?なんで予定いれてんの」って。「もう一生誘わない」って凶悪な気持ちになりますね。

沙也加:めちゃくちゃ分かる!(笑)おじさんの反抗許せない!わたしも、おじさんの予期せぬ行動大嫌いです。嫉妬とかもすごいイヤ。彼氏の話とかしたら、あからさまに不機嫌になったり。全然可愛くないし、鬱陶しいからやめてほしい。ちょっと連絡返さないと鬼のようにLINEしてくるのもウザい。「俺嫌われるようなことした?」「怒った?」とか。

唯:うわ~分かる。その態度がイヤなんだよね。気持ち悪い。ご飯とか、愚痴聞いて欲しいとか用あるとき以外連絡したくないし。忙しくて無視してただけなのに騒がれると、ますます無視したくなるし一生会いたくなくなる。

沙也加:それですぐブロックだよね。で、機嫌が治ったり、また暇になったら解除して、何事もなかったかのように連絡する。

唯:分かるわあ。おじさんの気持ちが高まって連絡ウザくなるとひいて、おじさんの症状が落ちつくと平気になる。久々に連絡とれたおじさんから、変な決意みたいなLINEきたり。「もうしつこく連絡しません」みたいな。そういう、鞭の部分がきついから、おじさんも「この子とは愛人になれない。付き合えない」ってどこかで理解するんだよね。変に距離つめたら、また避けられるぞって。

――おじさんに対してめちゃくちゃ厳しいですね。なんでそんな扱いをされておじさんは、「パパ活」を続けれるのでしょうか…。

唯:わたしたちが「お金」としておじさんを扱ってないからじゃないですかね。気分で冷たい態度とったり、つまらないことでキレられても、おじさんにお金を要求することはないし、愛人とは全然違う。「喜怒哀楽の激しいかわいい女友達」って、おじさん自体も思ってるんだと思います。

沙也加:「かわいい女友達」(笑)。自分で言った(笑)。

唯:でも、沙也加ちゃんもそう思うでしょ?

沙也加:そうだね。正直思ってるね。好意を感じてるしね、おじさんから。友達っていうか「片思い中の女の子」って感じなのかも。きっと「パパ活」をするようなおじさんは、バブルを経験してたりするから女の子のワガママに慣れているんだよ。「最近の男は甲斐性なさ過ぎ。俺なら…」みたいなことよく言うし。お金を要求しないわたしたちなんて、かわいいものなんじゃないかな。お金目的だと思ってないから、純粋な人間関係だと思っている。

唯:おじさんもお金があるから女の子は寄ってくるけど、思い通りにいかない中学生みたいな恋してる気分を味わって病みつきになってるのかもね。

沙也加:わたしのおじさんは結婚してるし、彼女もいるけど、一番手が焼ける私のいうことを一番きく。

唯:おじさんから誰に似てるって言われる?

沙也加:初恋の人。

唯:いっしょだ(笑)。それ絶対おじさん言うよね!絶対似てないから!(笑)

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