ドイツ南部アンスバッハでコンサートを狙った自爆テロが発生し、12人がけがをした。逮捕されたのはシリア人の27歳男で、難民申請を拒否され、過去に2度自殺をはかっていたという。また、ミュンヘンでは銃乱射事件で9人が死亡し、実行したイランとドイツの二重国籍を持つ18歳の少年が自殺した。さらには、米・フロリダでも銃乱射事件が発生し、2人が死亡した。

この事態を受け、25日に放送された『AbemaPrime』(AbemaTV)で、月曜MCの村本大輔(ウーマンラッシュアワー)は、こうした愚行を犯す人間に疑問を呈した。

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「なんでこんなにアホなんですかね? シリア人が、人を殺す。そうすると、政治の連帯責任で関係ない人まで殺される。殺したところでなにも変わらず、シリア人のイメージが悪くなるのに、なんでそれをやるの?」

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これに対し、EU事情に詳しい 東京大学大学院総合文化研究科の森井裕一教授が番組に登場し、解説を加えた。ドイツでは同じ時期に4つのテロ事件が発生したが、この共通点については、「外国系の人が起こしたという共通点はありますが、それ以外の共通点はない。慎重に1つ1つ見ていく必要はある」と語った。また、4つのうち2つがIS等の影響を受けたテロの可能性があり、残る2つは自殺というか他人を巻き込んだ殺傷事件と分析しているようだ。ここで村本は先ほどの続きを述べる。

「このアホどもがやってることにより、移民のイメージがどんどん悪くなっていく。ドイツで犯罪起きた時、アフガン、シリアとかの人のイメージが悪くならないのですか?」

森井氏は「慎重になっています。ドイツの10人に1人は外国人で、彼らは社会の中で不可欠な構成要素になっています。特定の出身で批判されることはないが、政治的に利用しようとする人はいます。ドイツはヨーロッパで経済的には一番調子いいですが……。いや、マクロ経済的にはいいですが、豊かさを自分は享受できていない、と考える人が多い。格差があり、置いていかれていると考える人が多い。外国の人もそういう認識がある」とも語った。

そして、今回事件を起こした人物が学校にも行け、社会にも適応しドイツ国内で活躍できそうだったにもかかわらず事件を起こしたことが社会にとってショックとなっていると説明した。

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番組コメンテーターの堀潤氏がドイツに来る移民はどこの出身者が多いかを森井氏に聞くと、トルコ系が多いとのこと。炭鉱労働者、肉体労働者が多く入ってきており、近年ではシリアなど戦争難民が多いという。日本人からすると彼らのことは「移民」と言うが、EUの他のところから来ている人は「移民」とは言わないとも補足された。また、ドイツは移民受け入れに積極的とされているが、110万人が入ったと言われるものの実際は審査があり、半分ぐらいしか入っていないのだとか。

ここで村本は「日本に置き換えた場合、北朝鮮から人が来たとしましょう。助けてあげたいって気持ちと、ちょっとドキドキする気持ちがある。シリアから来たってだけでドキドキしますよね」と語ると、堀氏は「日本がどう移民をどう受け入れるかは重要。経済界は、日本の労働力が減る。海外から来る人で増やしたいという議論はしている。欧州の話は私たちにとっても遠い国の話ではない」とコメントした。

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