セカンド・シーズンREC3を終えたフリースタイル・ダンジョン。その放送中にはAbemaTVにおいてオリジナル・コンテンツとして「モンスターズ・ウォー」が放送されていた。今回はその模様の一部と、未公開の舞台裏が放送されるという運びとなった。
「モンスターズ・ウォー」は、モンスターそれぞれがチーム・リーダーとなり、過去にフリースタイルダンジョンに登場したチャレンジャーを選抜し3人でチームを構成、そのチームごとに戦っていくというバトル・システム。ここまでだと過去にダースレイダーが行っていたMCバトル「3on3」のようなスタイルにも思えるが、「モンスターズ・ウォー」は8小節3ターン×3本勝負というシステムはフリースタイルダンジョンと同じだが、その8小節の間は「チーム内の誰が何小節蹴っても良い」というシステムなのがオリジナルな部分だろう。
つまり、個別撃破ではなく、正しくチームの中で戦っていくので、チーム対チームでの駆け引きやぶつかり合いも当然だが、チームの中で誰がどう出るか/どう抑えるかも、バトルの勝敗を分けるという非常にチャレンジングな構成となっている。
チーム構成は、
Aブロック
「チームT-PABLOW」T-PABLOW/USU a.k.a.SQUEZ/TKda黒ぶち
「チームDOTAMA」DOTAMA/掌幻/Dragon One
「チーム漢 a.k.a. GAMI」漢 a.k.a. GAMI/CIMA/SALVADOR
Bブロック
「チームCHICO CARLITO」CHICO CARLITO/D.D.S/焚巻
「チームR-指定」R-指定/KOPERU/HIDADDY
「チームサイプレス上野」サイプレス上野/崇勲/押忍マン
となり、まずはブロックごとにリーグ戦を行っていく。
そして放送の中でやはり肝となっているのは、「誰がどう出るか/どう抑えるか」の部分だろう。細かくマイクを回しあっていくとメッセージとして消化不良になりがちに、しかし長くヴァースをとってしまうと、他のメンバーにマイクが回らずチーム戦としてのバランスが悪くなってしまう。しかも元々グループを組んでいるならまだしも、ドラフトで決まったチームなので、チームとしての噛み合わせも非常に難しい……と、ラッパーにとってはラップの内容ももちろんだが、その「押し引き」の部分まで考えなくてはならないという、過酷すぎる構成である。
その中でも、Aブロックを制したチームDOTAMAは、その押し引きが一番上手く、DOTAMAがコメントしていたように「相手の言葉に加えてメンバーの言葉も聴いて無くちゃいけないから、計5人の言葉を整理しなくちゃいけない(大意)」という、バトルの中の相手チームへの切り返しも当然ながら、メンバーが発した言葉への被せ方など、精度の高い戦い方を見せ、連続クリティカルで決勝へ進出した。
一方で、相手の言葉を聞きつつも完全に自分たちのフィールドに持って行ったのが「チームCHICO CARLITO」VS「チームサイプレス上野」戦のサ上チーム。こればっかりは放送を見てその内容を確かめていただきたいが、いい意味でふざけきった(もちろんそれにはスキルが重要なのだが)「チームサイプレス上野」の手腕は、ラップバトルのエンターテイメント性をよく表現していただろう。また「やべ~勢いですげー盛り上がる」のドガチャカなビートにバチバチにラップを載せた「チームCHICO CARLITO」VS「チームR-指定」戦や、何故かダチョウ倶楽部のネタがあふれた「チームR-指定」VS「チームサイプレス上野」など見どころの詰まったリーグ戦だった。
決勝は「チームR-指定」VS「チームDOTAMA」……なのだが、その模様は8月2日にABEMA TVで再放送!ぜひその戦いを目撃して頂きたい!