祝・AbemaTV『バトル・ロワイアル』放映! 『バトル・ロワイアル』ってなに? という人のために簡単に説明すると「中学生が殺し合う映画」。以上! そこから先は各自で調べてください。夏休みの課題です。
さて、『バトル・ロワイアル』が映画化する前、94年に出版された原作はそのショッキングな内容が物議を醸しベストセラーとなりました。もちろん「中学生が殺し合う」というのは同じ内容なんですが、原作は、かのスティーブン・キングの小説『死のロングウォーク』(リチャード・バックマン名義)を下敷きにしてるんですよね。内容は、10代の若者たち100人が、軍隊に囲まれながらただひたすら道を歩く。しかし歩くのが遅くなると射殺される。最後のひとりになるまで歩き、生き残った者には国家がなんでも望みを叶えてくれる……というドラゴンボールを集めるよりキツそうなお話。大きく『バトル・ロワイアル』と違う点は、『バトル・ロワイアル』では強制的に殺し合いをさせられますが、『死のロングウォーク』では、みんなが自ら志願してきます。
そんな、集められた人間が、死と隣あわせのゲームを行う。または殺し合うのことをデス・ゲームと言ったりするんですが、今回は『バトル・ロワイアル』のabemaTV放映を記念して、観て損なしのデス・ゲーム・ムービー3選をお届け!
その①『デス・レース2000年』(75年)
舞台はとっくに過ぎちゃった2000年。ニューヨークからロサンゼルスまでの道のりを、市民を轢き殺してポイントを獲得しながら大陸横断レース、その名もデス・レースが開催! バカの妄想が具現化したような武装マシン、倫理観が欠落しまくった人体破壊、適度なエロシーンと、観ていて幸せな気分になるものが詰まった一品。
ちなみに2008年にはリメイクされ、その後シリーズは3作目まで存在。とくに3本目『デス・レース3 インフェルノ』は、『バトル・ロワイアル』のように首にGPSを打ち込まれ、逃げたり反則すると問答無用でミサイルが飛んできて爆死、というルールが追加。ほかにも『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のような砂漠爆走シーンがあったり、美女が薄着で火炎放射器をぶっ放したりと娯楽の教科書のような内容になっております。
その②『バトルランナー』
前述したように、『バトル・ロワイアル』の元ネタはスティーヴン・キングの『死のロングウォーク』。で、スティーヴン・キングが書いた、これまたデスゲーム小説を映画化したのが本作。舞台は2025年のスーパー管理国家・アメリカ。警察官のベンは理不尽な罪で投獄され、テレビ番組『ランニングマン』の出演者に。その番組は、集められた囚人“ランナー”が、“ストーカー”と呼ばれる戦士に追われながら、4つのブロックを3時間以内に抜けるという単純なゲーム。でも捕まったら殺されちゃう……。主演はご存知アーノルド・シュワルツェネッガー! 黄色い全身タイツで頑張ってます!
その③『カラテNINJA ジムカタ』
いま紹介しなくていつするんだ! という映画。なんせ主演は1978年、1979年にオリンピックでメダルを獲得している本物の体操選手カート・トーマスですから。そんな本作のデス・ゲームは、主人公がわけあってアジア某国に入国するんですが、その国に外国人が入国するためには、様々な障害が待ち受けるレースで勝たなければならない、というもの。年配の方なら「風雲たけし城」、最近だと「SASUKE」みたいなもの、と言えばわかりやすいかもしれません。ちなみにタイトルにもなっているジムカタとは、ジムナスティック(体操)+カラテで、ジムカタ! このギャルのような言語感覚、はっきり言って100点満点。VHSでしか存在しないので探してみてください!
というわけで、『バトル・ロワイアル』を観たあとには上記の3作品でも観て、楽しいデスゲーム映画の世界にどっぷり浸ってみてください!
文・市川力夫