10月13日、2016年のノーベル文学賞はシンガーソングライターのボブ・ディランに授与されることが発表された。受賞理由は「新たな詩的表現を創造した」ことだという。歌手の文学賞受賞は今回が初めて。
日本では、これまでに何度もノーベル文学賞の有力候補として村上春樹の名前があがってきたが、今回も受賞を逃した。同日にオンエアされた『AbemaPrime』(AbemaTV)では、イケキャス.の杉本海凪が通称“ハルキスト”こと村上春樹ファンの反応を取材した。
杉本が向かったのは、東京・杉並区荻窪のブックカフェ「6次元」。ここでは、毎年、ハルキストたちが集まり、ノーベル文学賞の発表を見守っているという。発表の瞬間、ハルキストたちの間からも「えっ!?」と驚きの声があがり、一人の男性は、
「本当に驚きの一言です。ボブ・ディランは“歌手”として認知しているので、小説を書いている人じゃない方が文学賞をとったということで…。(詞も)文学のなかではありますが、驚いたなという」
と衝撃を語る。そして、
「驚きの次に、うれしくなってきましたね。村上春樹の作品のなかで、ボブ・ディランが使われていたりするので。来年あたり春樹さんがとると思うので、そうしたら一緒に喜べる」
と、ハルキストとしてもボブ・ディランの受賞は喜ばしいことだと明かした。なお、村上春樹作品のどこに惹かれるのかという問いに対し、この男性ファンは、
「文章のもっているリズムが好きで、読んでいると心地よくなってくる」とコメント。村上春樹のつむぐ“言葉”とボブ・ディランの“詞”。何か通じるところがあるのかもしれない。