18日(日本時間午前7時)、ニューヨークで大統領選後初の"日米首脳"会談が行われた。

 会談で話し合われた内容、そしてトランプ氏の人物像や思考は一体どのようなものなのか。安倍政権の内情に迫った話題の書『総理』の著者であるジャーナリストの山口敬之氏に話を聞いた。

■安倍総理「トランプ氏は非常に聡明な方だった」

 会談後の安倍総理と電話で話をしたという山口氏。安倍総理はトランプ氏のことを「恐るべき社交的な人物だ。人の話をよく聞く、非常に聡明な方だった。すごく笑顔で、ひっきりなしにジョークを言う」と評価していたという。フランクで、いかにも"西海岸のアメリカ人"のような人物であったそうだ。

 実は今回の会談、大統領選直後にに行われた電話会談の場で決まったのだという。トランプ氏が最初の会談相手にした日本の首脳を選んだ理由について山口氏は、外交の先輩である安倍総理と最初に会談することで、「色々な国のリーダーについてざっくばらんに聞ける」「情報を得つつ慣れようとしたのでは」と推測する。

 また、山口氏はトランプ氏がTPP問題や米軍基地問題などについて「非常に予習してきただろう」との見方を示した。

■「議会」と「国民」向けの人事に?

 トランプ政権の人事について山口氏は「議会」と「国民」向けの人事となるだろうと指摘。

 まず議会に対しては、共和党主流派に近く、これから党を束ねていくと言われているライアン下院議長と親しいプリーバス氏やペンス氏を側近に置くことで、「『大統領選時にできた自身と議会との間の溝をなくす』という、ニューヨークからワシントンへのメッセージを送っているのでは」と推測。

 そして国民に対しては、自身と思想的に共鳴するバノン氏を側近に起き、プリーバス氏と同等のポジションに置くことで、「"自身の暴言に痺れて投票した"国民向けの政策的アピール」を図っているのではないか、とした。つまり、「『俺はブレていない』という国民向けのサインがバノン氏」というわけだ。

 実はバノン氏こそが先日の大統領選挙で最高責任者を務め、トランプ氏の過激発言を主導、勝利に導いた立役者と評されているのである。

 バノン氏は、米東部出身の62歳。ハーバード大学卒業、大手証券会社に勤務経験ありという華麗な経歴を持つ、保守系ニュースサイト運営会社の会長だ。記事では、女性のことを「弱くて無能」と罵ったり、白人以外の人種に対して「生まれながらに犯罪者」と断言したりするなど、かなり過激な思想を持った人物とされている。

 いずれにせよ日本は米政権に大きな影響を受けることは間違いない。トランプ氏だけでなく、バノン氏たち側近が日本にとってどのような人物なのかしっかり見極める必要がありそうだ。

(C)AbemaTV

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