じょう、Rude-α、MC☆ニガリa.k.a赤い彗星という、「BAZOOKA!!!高校生RAP選手権」出身の3人が結成した「チーム・ニガマムシ」。1stステージ「1on1」で同世代であるT-PABLOWをじょうがクリティカルで破り、2ndステージ「2on2」では漢 a.k.a GAMI/DOTAMA組をじょうとRUDE-αが突破、 3rdステージ「1on1」は隠れモンスター:輪入道をニガリが撃破、 総力戦となった4thステージ「3on3」ではサイプレス上野/CHICO CARLITO/R-指定チームを、最終ラウンドまでもつれ込んだが、僅差で勝利した。
そして遂に登場したラスボス:般若。焚巻/崇勲に続いて、般若に立ち向かうチャレンジャーとなったのは、じょう。これまでと同じように鍛え上げられた肉体を誇示するような上半身は裸、下はショート・パンツというファイター・スタイルで登場し、一言も発しないままステージに登場し、緊張感を漲らせる般若。対するじょうも観客を煽るような動きを見せ、互いに気合を高めていく。
先攻:般若、後攻:じょうとなったバトルは、BUDDHA BRAND“DON'T TEST DA MASTER feat. LUNCH TIME SPEAX”という、タフなビート上での戦いとなった。まず口火を切った般若は、「モンスター全員に言いてえ/こいつらをガキ扱いするな/だから負けたんだ/子供対大人じゃねえ/俺とおまえはタメだ/舐めてちゃダメだ」と、マイク・バトルという「同じ土俵に立つMC」としての敬意をじょうに表す。対するじょうも「目の前ドクタートーキョー/3人で頂く王座の称号」と、般若のアルバム名を折り込みつつ、それを塗り替えるというラインを打ち込む。般若も「その調子で勝ってみろ」と返しつつ、それに繋がるラインは「だけど5年後10年後ここに立ってみろ」。そこからは、般若のラスボスとしての、ヒップホップ・シーンのトップとしての、ニューカマーに対する気合とエールを感じさせられた。
また、じょうは元いじめられっ子で引きこもりだった過去があるが、般若も「俺も元々いじめられっ子/だけどもラップに会って変わったんだよ」と、じょうに対するシンパシーを表明する。一方でじょうも「俺はいじめられとった/一人でラップやってきたわ」と吐露する。そして「本気で来いよ」と挑発するじょうに、「おいビビってんじゃねえよ馬鹿野郎/どっち先攻後攻で所詮は高校生」と乗る般若。そこからはじょうも緊張が解けたように、「手綱放すか分かるかカスが/あるがままの頭の中はダメだな/パンツ脱いで丸裸」と、これまでと同じようにエゲツない攻撃を仕掛ける。結果は4:1で般若が1stラウンドを奪取。
2ndラウンドも「俺はBOSS THE MC(ILL-BOSSTINO/THA BLUE HERB)の更に先を行く/ここで長渕剛を超えていく」という強烈かつ決意を込めたラインを放つ般若。じょうも「こいつ勢い任せ/おっさんそろそろ退きやがれ」と、じょうらしい挑発的なスタイルで立ち向かっていく。般若の気合の前に最初は気圧されていたじょうが、後半になるにつれそのエゲツないスタイルで般若に立ち向うようになったのは非常に興味深かったが、スタミナ切れか、終盤は踏み外す部分が多くなってしまった。結果は般若の勝利でニガマムシの進撃は幕を閉じた。
ネット上では賛否も散見したニガマムシだが、ダンジョンに新しい歴史を刻んだ事は間違いないだろう。これからの活躍にも期待したい。