緊張状態が続いていた米ロ関係 に、雪解けの兆しが見えはじめた。23日 プーチン大統領は会見をひらき、「トランプ氏と一緒に米ロ関係をどう改善させるか考えたい」と述べ、トランプ氏から招待されれば訪米する考えを表明した。
一方トランプ氏は、プーチン大統領から米ロ関係修復を求める手紙を公開し、「プーチン大統領の考えは非常に正しい」と賞賛したという。すでにトランプ氏は、ロシア極東で資源開発の事業を行い、プーチン大統領から勲章を受けたティラーソン氏を国務長官に、IS掃討でロシアとの協力を主張するフリン氏を大統領補佐官に選んでいる。
トランプ氏の外交を「天才的な破壊者」と評するのは自民党参院議員の青山繁晴氏だ。青山氏によると、IS掃討でロシアと協力するということは、「実質シリアをロシアに任せるということだ」という。ロシアは地中海に面したシリアを手中に収めることで、不凍港を手にいれることができる。青山氏はさらに、アメリカはシリアやアフガニスタンから完全に軍を撤退させる狙いで、イラクへの介入を深める狙いではないかと分析する。
一方、米ロ関係が改善することで、ロシアと中国の関係は「関係は悪化するだろう」と分析する。トランプ氏の戦略の中にロシアと中国の関係悪化も想定されているという。ロシアとの関係を改善し、中国を包囲するのがトランプ氏の狙いだ。「トランプ氏の外交はすでに始まっている。彼は支離滅裂ではない」と語る。大統領の就任以降のトランプ氏の手腕に注目だ。
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