24日、安倍総理が日本維新の会の法律政策顧問を務める橋下徹前大阪市長と会談を行った。 去年、政界引退を宣言した橋下氏であるが、国政復帰を求める声が根強い中での会談となった。正午から総理官邸近くのホテルで行われたこの会談には菅官房長官と日本維新の会の代表を務める松井大阪府知事 も同席し、食事をしながら2時間半にわたって行ったそうだ。安倍総理と橋下氏の会談は今年7月以来、およそ5カ月ぶりとなる。
会談後、橋下氏とどのような話をしたのか聞かれると「今年色々あったねと。来年も共に頑張りましょうと」と記者に笑顔で答えた安倍総理。詳細については言及を避けたが、維新が主導して成立したいわゆる“カジノ法”や2025年の大阪万博誘致などについて意見交換をしたものとみられている。
一年を振り返り、自民・維新両党の今後の連携を確認するとともに、安倍総理としては今後も国会対応などで維新の協力を得たい考えだ。
今回の会談を振り返り、「橋下さんには賞味期限が切れないうちに(政界に)戻ってきて頂きたいとみんな期待している」と語るのは日本維新の会参院議員の石井苗子氏 。石井氏によると橋下氏は「維新のスーパースター」という。
また民進党参院議員の杉尾秀哉氏 は「橋下さんあっての維新」と語る。「今は維新カラーが見えなくなってきている」とした上で、国会で維新がほとんどの法案に賛成していることを挙げ、「是々非々の政党と言いながら“是々是々”の政党になっている」と指摘。「野党なのかどうかはっきりしてほしい」とのことだ。
また「安倍さんは一票でも欲しい人」と自民党参院議員の青山繁晴氏 。今回の件を踏まえ、自民党が連立政権を組む公明党との関係が悪化しないか聞かれると、「関係ないと思う」と答え、“カジノ法”について公明党の山口那津男代表が 反対したことを例に挙げた上で「自民と維新が近くなるのを食い止めるため色々な姿を見せているから、(公明党が)離れようとしていることはまったくない」とはっきり語った。
一方で“カジノ法”について「公明党も困っている」と杉尾氏。党の主要ポストが反対したことに加え、成立後の世論調査では公明党支持者のおよそ7割が“カジノ法”に反対したことについて言及した。「国会議員では賛成票を投じた人が多いが、幹部は反対票を投じたということで党の中でも必死にバランスを取っていたのではないかとみている」とのことだ。
自民・公明連立政権に加え“カジノ法”を主導した日本維新の会、来年日本の政治はどうなるのか。ますます目が離せない。
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