バックボーンも主義主張もまったく異なる人物がトランプ政権に集いつつある中で、とりわけ波紋を呼んだ人事がある。それがトランプ氏の身内のクシュナー大統領上級顧問の入閣が決まったと言われていることだ。
クシュナー氏はトランプ氏の娘・イヴァンカ氏の夫だ。自民党参議院議員の青山繁晴氏は「この”上級顧問”という言葉が一番おかしい。なんでも上から言える、という風に解釈できてしまう」。国際ジャーナリスト小西克哉氏も「上級顧問は補佐官より発言力は大きい。オバマ大統領のときの上級顧問はアクセルロッドというシカゴ・トリビューンの記者だった人物。彼がほとんどオバマを当選させた男と言ってもいい。いわば女房役」と指摘。だが青山氏は「新大統領政権下では役職も今までどおりの役割なのかはわからない。とりあえず身内で一番信用できそうな人物を重要な役職に置いているだけ。トランプ氏の人事は動き出してみないとすべてを正確に把握するのは難しい」と説明する。
ジャーナリストの山口敬之氏は「日本の官房長官にあたる主席大統領補佐官にプリーバス氏(全国共和党委員会)を任命した。また同日に極右といわれるバノン氏を主席戦略官に任命した。バノン氏は熱狂的なトランプファンを生み出した人物で白人貧困層の票をもぎ取った人物。プリーバス氏で議会対策、バノン氏で投票してくれた国民向けに対策している」と分析する。
国際コラムニストのケビン・クローン氏も賛同しつつ「2人を競わせているのではないか」とも分析する。小西氏は「ただし、トランプ氏は2人とも最近知り合っただけ。実権は(娘婿の)クシュナー氏が握っているのではないか」と分析する。
トランプ政権は誰が入閣するのか?その閣僚人事がまずは分水嶺だ。
(AbemaNewsチャンネル/みのもんたのよるバズ!より)
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