生きる伝説的ユニット・SCARS(スカーズ)やNORIKIYO率いるSD JUNKSTA、さらにはMSC周りのプロデュースを手がけ、近年ではKOHHやGOKU GREEN、R指定らの作品にも関わるなど常に最前線のヒップホップシーンを支えている日本が誇る最強プロデューサー/トラックメイカーのI-DeA(アイディア)による新連載。
I-DeAがかっこいと思ったものやスタジオセッションを通しての最新情報などを気ままにお届けする新連載『MY EYE-DeA』。第1回となる今回は、文字通り最近I-DeAが気になった物事を紹介。
今は亡き伝説のA&R、故BLACK SWAN佐藤氏がつないだ縁で編集J知り合ったことが発端で気がついたらここでコラムを始めることになりました。
せっかくなんで自分が、この目で見て気になったものを紹介していくコラムにしようと思います。癒着はしませんw
基本的に自分がくらった物事を書いてこうと思います。
まー、自分のことを知ってる人は100%といっていいほどヒップホップ聴いてる人だろうから、ここ見る人はヒップホップが好きな人という前提で書いていくんでわかんない言葉とかあったらコピペして調べてくださいw
しかし、いまの時代すぐ調べ物ができて便利な世の中になりましたね。そりゃCD売れないわw
前は「CD出して金稼ぐ」だったのが今は「CD出してライブやって金稼ぐ」になってきましたね。よりライブが重要になってきました。
良いアーティストかどうかはライブを見ると一発でわかりますよね。
昨今のテクノロジーの進化で「ボーカルのピッチやタイミングの修正」をやってない人なんていないレベルなんで……たまに詐欺に加担してるんじゃないかって自己嫌悪に陥るときもありますがw
音源かっこよくてライブパフォもバッチリな人はやっぱ惹かれます。
この監視社会な時代、ちょっと動画検索すれば誰かがライブの動画アップしてて簡単に見ることができるので、実際足を運ばなくても動画見てかっこよかったらライブ生で見てみたいって気持ちになったりしますよね。
俺もよくかっこいいライブの動画見ると生で見てみたいって思うんだけど、まさにその最たる例が「Anderson .Paak」ザ・才能の塊。
彼がどういう人かは、すでにわかってる人も多いとは思いますが、詳しくはネットでディグればすぐでてきます。
言い方悪いですが、人生がヒップホップです。
『Anderson .Paak ft. Schoolboy Q Performs “Am I Wrong”』
ここまで高い次元でドラム叩きながらやる人は見たことなかったし、ライブパフォーマンスのクオリティそのものがヤバい領域に達してます。俺がもしDreの立場だったとしても迷わず金積んで契約したがるでしょうw
もしこのレベルでこなすアーティストが目の前に現れたら俺、人生かけて借金してでも囲いますよw
動画で見てライブすげー行きたいって今年一番思ったアーティストですね。9月に見事に来日しますけどねw 彼のアルバムのタイトルが「Venice」、「Malibu」ときてるので、次は「Ibiza」あたりくんのかなぁ?って個人的に勝手に勘ぐって楽しんでます…。
Anderson .Paakが、ライブの動画でヤバいって思ったなら、MVの方ではScHoolBoyQ の『JoHn Muir』が自分の中で今のとこ俺的今年1番のクオリティ。
『ScHoolboy Q - JoHn Muir』
某ゲームのカメラ視点からインスピレーション受けたんじゃねーかっていう勘ぐりをしてますが、固定カメラ1台でここまでのクオリティに仕上げるアイディアは脱帽です。これは金かければできるって
もんじゃない、いい例だと思う。曲だけ聴くと普通にかっこいい、って感じだったのですが、MVみるとクッソかっこいいなって、感じ方がグレードアップされました。 曲と映像で1+1=2以上のクオリティになった稀な作品だと思いますねー。
上記のアーティストは、どっちかというと主にサンプリング的なサウンドのアーティストだとは思うけど、自分はサンプリングでも音源的なサウンドでもグッドミュージックならなんでも聞くんですが、通ってきた道がサンプリングなんで、やっぱ好みでいうとサンプリングの曲が好きなんですよねー。
サンプリングって、いまでこそ他のジャンルでも盛んに取り入れられてるけど、ヒップホップのルーツにあたる部分でもあるし、時代が経って音楽性が多様化してもなおサンプリングという手法は廃れないで進化してってますね。先日のBETアワードの伝説的なライブしてたBeyonceも普通にサンプリング使ってジャストブレイズが作っててケンドリックが入ってて、、、あのレベルはサンプリング云々じゃなくてそもそもの表現者としての意識の問題だけど汗
Beyonce Feat. kendrick lamar - Freedom (Live at The BET Awards 2016)
ということで今回はこの辺で、次回は“サンプリングと現在のヒップホップについて”自分の視点で話したいと思います。
あ、そういえば自分事ですが去年の「Kings View」というアルバムをもってBCDMG卒業してまして。
純粋に目指す方向性が違っただけで仲悪くなったとかではありませんので(笑) 。じゃあ自分の目指す方向性はどこなんだって答えがやっと制作を始めたばかりの自分アルバムだと思うので、コラムが進むにつれてこちらのアルバムのこともそのうち話せればと思います。
ではまた次回!