トランプ大統領は先月31日、欠員となっていた連邦最高裁判所の判事に保守派のニール・ゴーサッチ氏を指名した。最高裁判事の定数は9名だが、去年2月に保守派の判事が急死し、保守派とリベラル派が同数となっていた。ゴーサッチ氏の指名が上院で承認されれば再び保守派が上回ることになる。今後、最高裁が入国禁止の大統領令が憲法違反かを判断する場合にも、トランプ大統領に有利な判断が下されることになる。

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 その大統領令にトランプ大統領が署名したのは先月27日。イスラム圏7カ国からの入国を一時的に禁止するとした。この大統領令は世界中に波紋を広げ、SNS上では海外セレブたちが騒動を巻き起こす事態となった。

 シンガーのリアーナはツイッターで「こんな馬鹿げた規制を実行にうつすなんていったいどんなブタ野郎なの!!」などと投稿し、大統領令に猛反発。その投稿にトランプ支持派のラッパー、アジーリア・バンクスは「リアーナやほかのセレブたちに関して言えば、彼女らは自分たちのセレブ力を利用して一般の人たちに影響を与えようとしてたけど、あんたたち本当に黙った方がいいわ」と批判した。

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 一連の投稿はさらに激化し、リアーナはInstagramに「もしあなたが移民なら見せる表情よ」とカメラに向かって唇を尖らせた自身の写真を投稿。さらに、リアーナはアジーリアが自宅クローゼットで鶏をさばいて黒魔術を練習していたという噂に触れ、「#チキンとは距離を置いて #ナゲットが大好き #鶏を救え」と、アジーリアを小ばかにするような文言をハッシュタグにつけ、双方のつぶやきに拍車がかかる。ついにアジーリアは「爆弾投下よ」とリアーナのものとみられる電話番号が載ったスクリーンショットを投稿。すぐに削除されたものの、この番号には繋がらない状態だという。

 セレブたちの意思表示が注目を集める中、アメリカ国内ではトランプ支持派と反トランプ派の対立はどのような様相を呈しているのだろうか、アメリカ在住のコラムニスト町山智浩氏に話を聞いた。

 「トランプ支持派と反トランプ派は住み分けが激しい。例えばテキサスでも、オースティンにはヒラリー支持が多いが、車で少し離れるとトランプ支持が多くなったりする。そのため、一般生活で双方の住人が会うことは少ない」

 「移民と関わる業種、例えば芸能界、IT関係、金融などグローバルに商売している業種は移民が多い。そういった職種の会社は、大統領令に反対を示している。逆にアメリカ内陸の人たちは、移民が増えると仕事が取られてしまうため、賛成を示している」

 内陸部、いわゆるレッドステートと呼ばれる地域に住む人々が賛成を示し、移民と関わる地域に住む人々は反対を示す。そして双方の生活領域が交わらないことが、移民に対するネガティブなイメージや反対感情を引き起こす原因にもなっているという。

 波紋が止まらないトランプ旋風。いったい、どこまで広がっていくのだろうか。(AbemaTV/AbemaPrimeより)

(C)AbemaTV

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