アメリカのトランプ政権の閣僚として初めてマティス国防長官が来日し、安倍総理大臣を訪問した。日本語で「狂犬」や「猛犬」と訳される「マッド・ドッグ」の異名を持つアメリカ軍のトップ、マティス国防長官は一体どんな人物なのか。
海兵隊出身の元軍人の66歳。まず特徴的なのは、そのあだ名、マッド・ドッグだ。その由来は、危険を恐れず行動力のあるところだという。「礼儀正しくプロフェッショナルであれ、ただし、出会った相手は誰であろうと殺せるよう準備しておけ」、「ベールをつけない理由で5年間も女性を殴った男連中がいた、彼らを撃ち殺すのはとても愉快だ」など“マティス語録”は常に注目の的になっている。
次に挙げられるのが知性だ。7000冊もの本を読み漁り、ローマ帝国や日本の侍など、あらゆる戦いを研究するなど戦略家の側面も持ち合わせている。テレビを持たず、時間があれば勉強。そして生涯独身で常に戦いに備える姿勢から「戦う修道士」とも呼ばれている。
元TBSワシントン支局長で、いま最も安倍政権に食い込むジャーナリストとして知られる山口敬之氏は、マティス国防長官について「キャッチフレーズ的に言うと『狂犬』と訳されるが、英語のニュアンスでいうと、マッド・ドッグは日本のニュアンスよりもかなりいい。ポジティブなイメージが強くて、決断力があって、ブレないという意味合い。中央軍の司令官をずっとやっていた人なので、アラブ中東担当の最高責任者をやっていたのに最初にアジアにきてくれたと言うのは、彼の国防長官としてのアジア重視もよく出ている。色々なことで安心できる訪日だと思う」と説明した。
また「議会承認の時にも過激な発言が多かった。だが、議会でのやり取りが本当に知的で非常にプロフェッショナルだったので、手ぐすね引いていた民主党側もこれは承認せざるを得ないとすんなり承認された。風貌や喋り方は非常に重要で、非常に説得力があり、知性が滲んでいた」と、あだ名からは伝わる印象とは違った一面を語った。(AbemaTV/AbemaPrimeより)
(C)AbemaTV