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■R-指定を撃破し、ラスボス般若を引きづり出した崇勲とは?
春日部をレペゼンするラッパー・崇勲。一見強面の正統派ラッパーかと思いきや、ほのぼのとした雰囲気を醸し出してギャップで相手を困惑させるトリックスターだ。18歳からヒップホップにはまったものの、1stアルバム「春日部鮫」をリリースしたのは32歳という叩き上げの苦労人。漢 a.k.a. GAMIが主催するフリースタイルバトルトーナメント「KING OF KINGS」で初代優勝者となり、一躍全国的に注目を集めるラッパーとなり、満を持して「フリースタイルダンジョン」に乗り込んだ。
崇勲のスタイルを一言で表現すると「ぬりかべメンタル」。本人も紹介VTRで語っているが「人に何言われてもあまり気にしない。『何言ってんだ、コイツ』くらいの感じ」だという。実際のパーソナリティはさておき、バトルに関して言うと彼は極めて鈍感なのだ。振り返りVTRでT-PABLOWが「言うことが1つも見当たらないというか。雲のようにつかみきれない」と話していたが、打っても響かない崇勲はまさにぬりかべ。後攻を取られると先行のラッパーは会話の糸口を見つけるのが極めて難しい。
■DOTAMAが困惑し、R-指定をまさかのクリティカル
鈍感であるという一点で「KING OF KINGS」を優勝することはできない。DOTAMAの言葉を借りれば崇勲は「言われたことを面白く返す」スタイルだ。2ラウンド目のDOTAMA戦で見た目をディスられたことに崇勲は「タカシにヒロシ / タカシじゃねえや / タカコにヒロシ / 俺の両親バカにはさせねえ」と返し、母親の名前を言い間違えるも、それを瞬間でパンチラインに変えてしまった。このバカバカしすぎるアンサーに対戦のDOTAMAも思わず笑ってしまった。
「タカシにヒロシ」で崇勲は観客を味方につけた。4ラウンド目で再びR-指定に見た目をディスられた際に「俺は両親に感謝してるぜ」と返して観客と、おそらく審査員にも「タカシにヒロシ」を思い出させる。R-指定の敗因は再び見た目の話をしてしまったことだ。崇勲はその後R-指定の「お前こそ消える“ただの泡”」という言葉を拾って「“Dear Mama” / “俺が泡” / になるわけ“ないから” / これが“埼玉” / 春日部の“やり方” / “分かるかな”」とシンプルな脚韻を立て続けに踏んで、仕上げのアンサーとして「R-指定 / “残念だな” / ここで終わり / お前が“泡”」と歌ってクリティカルを勝ち取った。
■般若すら見つけられなかった攻略の糸口
会場は完全に崇勲が作り出した空気感に支配されていた。彼はディスに怯まないからいつも冷静で、かつ笑いのセンスも高いため、何を言っても崇勲のお膳立てをする形になってしまう。バトルで踏む韻はシンプルだが、崇勲はリズム感が非常にいいため、集中力が究極に高まった段階、いわゆる「ゾーン」に突入すると強烈にハマるパンチラインが生まれやすい。般若にたどり着く過程で、崇勲は完全にゾーンに入っていた。しかも崇勲との戦いづらさは般若自身も感じていたはずだ。なぜなら先攻・般若の1ヴァース目は珍しく刺さっていなかったのだ。
■般若しか言えないパンチライン「俺は親父がいねえから / 俺が親父になって / このヒップホップシーンにすべてを残すMC」
バトルMCとして数々の修羅場を経験してきた崇勲は、相手の土俵ではなく、R-指定をも圧倒した自分の空気感に般若を巻き込もうとしていた。しかし般若は次のヴァースであえて崇勲の土俵に上がってくる。「ヒロシとかタカシとか両親の名前すらも覚えてねえようなやつにガタガタ言わせる筋合いはねえんだよ」というラインで崇勲がこれまで作ってきた流れを完全に破壊してしまったのだ。
しかもそれは小手先のスキルではなく般若の胸の奥から出た言葉だった。そして続くラインで「俺は親父がいねえから / 俺が親父になって / このヒップホップシーンにすべてを残すMC」という般若以外に言えないパンチラインを繰り出した。
■般若の魂が崇勲を貫通
崇勲にはディスが通じない。だが般若の魂が込められた言葉は崇勲を貫通した。崇勲は次のヴァースで般若にアンサーを返そうとするが、言葉に詰まってしまう。その後なんとか持ち直して最後の数小節は般若へのリスペクトを歌ったが、崇勲は完全にゾーンから引き戻されてしまっていた。もちろん判定は般若のクリティカル。般若がラスボスたる所以を証明したバトルとなった。
■般若、KREVAに宣戦布告?
■般若おすすめ曲
般若-あの頃じゃねえ from the album "グランドスラム"
般若 / i hate u (remix)
般若 / BLACK RAIN
MACCHO , NORIKIYO , 般若& DABO「Beats&Rhyme」
■崇勲おすすめ曲
崇勲「逃走中」
崇勲「FLASH」
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