注目された森友学園の籠池理事長の証人喚問。4時間半にわたる国会での攻防のあと、籠池理事長は日本外国特派員協会で会見を開いた。
籠池氏の一連の証言について、元東京地検特捜部の検事で弁護士の郷原信郎氏は「これまでの話が断片的だったのに比較すると、冒頭10分間の"演説"もあったので、初めてストーリーとしてまとまった形になった」と話す。
その"ストーリーに"ついて郷原氏は、昭恵夫人との関わりを強調している箇所が多かったとして、「土地の問題もびっくりするほど安くなったし、"一人でさせてすみません"と100万円を差し出したという話も、昭恵夫人がかなり積極的に関わっていたというストーリーになっている。これらが全て作り上げられた話だとすると、ボロが出る可能性は高くなる」とした。
「籠池氏も一発逆転をしたいという状況だろうが、野党も及び腰な部分もあったし、もともとかなり短い時間で証人喚問に打って出るという判断をしたのは得策ではなかったのではないか」と話した。
一方、今回の証人喚問は与党側にどのような影響を与えるのだろうか。
郷原氏は「今のところ籠池氏の証言が決定的に事実と違うということが突き付けられたわけではない。このまま真偽がハッキリしないと、"なんとなくありえるような話"になってしまう。籠池氏が詳しく話せば話すほど、本当かもしれないと思う人は増えるし、それを否定するために与党側はいろんなことをやらなければならなくなっていく。昭恵夫人が"人払い"をしたという点についても、同行者の役人的が"この案件には関わりたくない、離れておきたい"と思って自ら離れたという可能性も無くはない。そのような点について、昭恵さんサイドの話をどう聞いていくのかも問題になってくる。籠池氏の証言を覆すためには参考人招致では弱いし、やはり偽証に問われる証人喚問でやるべきだという議論にもなる」とし、与党にとっても、籠池氏の証人喚問をすぐに決定したことはデメリットも大きかったのではないかと指摘した。(AbemaTV/AbemaPrimeより)