
“ぽっちゃり”が好かれる先駆けになったのは、4年前に創刊されたファッション誌「la farfa」。太っていることをありのまま受け入れよう、というコンセプトが大きな反響を呼び、瞬く間に大ヒットとなった。また、大手結婚相談所が主催する婚活パーティで人気があるのが、ぽっちゃり体型の人限定の婚活イベントであるという。

ぽっちゃりブームのきっかけとなったのは、ファッション雑誌『CanCam』で「今“ぷに子”がモテている」という特集をやってからだとする説もある。『CanCam』ではその理由として、Hが気持ちいい・パンツにのってるお肉がカワイイ・二の腕のぷにぷに感がたまらない、の3つを挙げている。また『CanCam』の調査によると、男性が思う“ぷに子”は「身長155㎝ 体重52~64kgに当てはまる体型の人」であるという。
“ぽっちゃり”の元祖アイドルといえば、榊原郁恵が有名だが、最近ではグラビアアイドルの磯山さやかや、篠崎愛、お笑い界では柳原可奈子や渡辺直美、そして人気急上昇中のブルゾンちえみもムチムチと愛くるしい体型で大活躍をしている。一体、“ぽっちゃり”はなぜそこまで愛されるのか。その謎に迫るべく、今注目の“ぽっちゃり”さんのプライベートに密着した。

一人目のぽっちゃりさんは、人気雑誌「Popteen」の読者モデルとしても活躍中のみくぴ。体型からメイク、ファッションに至るまで全てが渡辺直美に似ているということから、女子高生から大人気だ。彼女との待ち合わせ場所は、 東京・渋谷の焼肉店。大盛りのご飯と焼肉をたらふく食べている彼女を発見した。
「中学三年の終わりぐらいから、本気でそっくりそのまま直美さんになりたいって思って、そこからどんどん研究していった」と語る彼女。研究の第一歩はダンスだったそうだ。そんな彼女は、渡辺直美になれるアイテムとして「ドンキのアイシャドー」と「サングラス」、「マイク」の3つを挙げる。
食べ物と同じくらいファッションが好きというみくぴ、大好きなお店へ足を運び、「派手なものが多くて、めちゃめちゃ目立つんですよ。目立つところがいい」と語る。その店は、渡辺直美がプロデュースするファッションブランド「PUNYUS」だ。デザインはもとより、サイズがSから6Lまでという豊富な品揃えで、ぽっちゃりさんには嬉しいラインナップとなっている。「直美さんが考えるもの、すべてカワイイです」と大絶賛する。「テレビを観たときに、渡辺直美さんがすごい大活躍してて、『何、この人』ってすごい刺激を受けて。なんで太っているのにこんなに面白いんだろうとか、なんでこんなにオシャレにできるんだろうて思って、そこからずっと直美さんを見るようになって、今こうなったって感じです」と、今に至る経緯を説明する。いつか渡辺と共演することが夢であるそうだ。

お笑い界の渡辺直美や、みくぴのような存在だけではなく、アイドル界でも“ぽっちゃり”は人気だ。ふくよかな体を揺らし、会場を盛り上げる5人組、注目の規格外サイズアイドル「Pottya」。応募総数2141人から選ばれた、リーダーの大木梨渚、犬童舞子、大橋ミチ子、橋本一愛、本多加奈子の5人で構成される総重量380kg・平均体重76kgの“超重量級ユニット”だ。激しく歌い、キレキレのダンスを披露するが、彼女たちに痩せる気配はない。なぜ痩せないのか。その謎を解明すべく、ライブ当日に楽屋に差し入れと称して、糖質や炭水化物が多いものを用意。運動量を上回るカロリーを摂取するのか、それとも“少食のぽっちゃり”なのかを検証した。楽屋に入ってきた5人はその“差し入れ”に大喜び。大橋は持ってきていたマヨネーズを取り出し、ルーが見えなくなるほどカレーにかけ始める。「夢の国じゃんね」「カレーにポテトチップスかけてみ、美味しいから」と食べ進める彼女たち。「ライブ前にあんまり食べないようにしなきゃだね」とは言いつつも、止まる様子もなく食べ物を次々と口に入れる。
彼女たちによると、“ぽっちゃり”にも種類があるという。一つ目が「プードル型」。手首と足首が細い“ぽっちゃり”だそうだ。「手首と足首を出すと、メリハリがついていい体型に見える」と大橋は説明する。二つ目が「筋肉型」。その名の通り、脂肪というより筋肉がついた“ぽっちゃり”のことだ。「バスケットボールとチアダンスとバドミントンやっていました」と話す橋本はまさしく、筋肉型であるそうだ。

彼女たちも、昔は痩せていたそうで、「3、4年前スポーツインストラクターをやってて、その時の写真ですね」と痩せていた時の写真について説明する。また大橋も痩せていた頃を振り返り「この時は近寄りがたいって言われて、そういう意味でぽっちゃりしてると結構話しかけられたりとか、優しそうって言われたりとか…そういう意味でもぽっちゃりしてる方が得してるかもしれないですね」と話す。

そんな「Pottya」メンバーの魅力についてライブを観に来ていたファン達は、「温かみのある優しい感じのオーラがある」「ふくよかなスタイルが大好き」「丸っこいところが元気があって、可愛らしくていい。触ってみたくはなるけど触らないのがアイドル」と話す。ファンが魅了されるのも、そのふくよかさがあってこそ。痩せていた当時のままでは、アイドルとしてステージに立てていた保証はない。時代を見据える嗅覚と、濃い食べ物を見つける嗅覚、両方を兼ね備えた次世代アイドル「Pottya」に注目だ。(AbemaTV/AbemaWaveサタデーナイトより)
(C)AbemaTV
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