27日、破産申請した「てるみくらぶ」が、4月1日に入社予定だった50人の内定者に向けて、内定取り消しの通告を行った。
内定者の中には就職のために地方から引っ越してきた学生もいるが、今後、家賃を払えない可能性も。インタビューに応じた内定者は内定取り消し通告を受けた際の心境を「あと5日で社会人になるという気持ちで準備を進めていたのに、これから先どうしたらいいのか」と明かし、てるみくらぶのずさんな対応に疑問を投げかけた。
28日に放送されたAbemaTVの若者向け情報番組『原宿アベニュー』では、火曜パパコメンテーター・杉浦太陽が内定者たちの今後を思いやり、「てるみくらぶ、許せませんね」と怒りをあらわに。加えて、身近に「てるみくらぶ」の被害者がいることを告白した。
その相手とは杉浦の通うジムの仲間。「昨年の12月27日にてるみくらぶの広告を見て、“31日までに入金すれば安く行ける”という謳い文句だったので、家族5人の旅行のために急いで80万円入金していたそうです」「そのお金は返ってこないみたい」と語り、「(破産に備え)早めに集金していたのかも。計画的な倒産なんじゃないかな」と、てるみくらぶの対応をいぶかしんだ。
旅行ジャーナリストの大川原明氏は、てるみくらぶが倒産直前に大量の内定者を出した件について「新規事業を展開して勝負しようといった意図で大量に内定者を出したという見方もできるが、計画倒産と疑われないよう、偽装のための採用だった可能性もある」と分析。内定者たちの今後の人生に大きく関わるだけに、てるみくらぶの誠意が問われる。
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