初めまして。「Scoobie Do (スクービードゥー)」というロックバンドでドラムを担当しているオカモト“MOBY”タクヤと申します。今月よりボクの趣味である「大衆酒場巡り」に関するコラムを、お店の紹介と共に熟々と書き記そうと思っています。
全国各地(たまに海外)に演奏旅行へ行くなど、旅が稼業ともいえるバンドマンゆえ、できる限り全国の酒場をバンドマンというフィルターを通してご紹介できればと思っております。記念すべき連載の1コマ目は、今から20年以上も前に出会った、ボクの大衆酒場巡りの原点とも言えるお店をご紹介することにしましょう。
“大衆酒場”巡りの原点、早稲田大学近くの「やきとり一休」
場所はボクの母校・早稲田大学の最寄り駅、東京メトロ東西線・早稲田駅の隣にある「やきとり一休」。ボクは1995年~2000年(1年留年しました)、今は無き第二文学部(夜間学部)に通っていました。
講義の終了時刻が夜9時。近所のメシ屋はチェーン店を除いてほぼ閉まっていて、講義終わりでどこかに行くとなると呑み屋くらいしか開いてない。といっても金なんかあるわけないから入れる店は限られてくる。その中で足繁く通ったのがこの「やきとり一休」でした。
バンドのサインをねだる主人、妻との出会いのきっかけ
同級生だったScoobie Doのヴォーカル・コヤマシュウを含む学部の友人や所属していた音楽サークルの仲間と週1回以上は呑みにいってたもんです。当時はビール大瓶390円、酒屋さんで売っている値段に毛が生えた程度のアテは好みのやきとりに名物のガツさき、うるめ丸干しやイワシ味醂干し、塩らっきょう、ラビオリ、ちょっと豪華(当時の我々にとって)に手羽餃子なんかを頼んで、ラストオーダーの23時位まで2時間呑んで終電ちょっと前に帰る。しかも1人2000円以上払った記憶がなく、貧乏学生の懐具合にも非常に優しい酒場でした。
卒業後もたまに訪れていて、先日訪れた際は「アフロの兄ちゃん、有名になったんだねぇ」「い、いや、それほどでも……」というやりとりをご主人と繰り広げつつサインをねだられた(ゆすられた)のはちょっとうれしかったです。以前と全く変わらない佇まい、且つ相変わらず安くておいしくて素晴らしい時間が流れていました。
実はボクが大学5年の1999年4月、後にボクの妻となる、当時サークルに入ってきた新入生が20歳の誕生日を迎えたということで、友人達と一緒に初めて呑みに行ったのもこの店だったという……といっても付き合い始めたのはそこから更に10年以上も先の話ですが(惚気)。
早稲田「やきとり一休」は、もう1つの“大学”だった
つまり、ボクはここで酒の呑み方、酒場での立ち振る舞い、そして酒場の楽しさを学んだ上に、人生のパートナーとも出会ったのです。ボクにとってはもう1つの「大学」だった。このコラムのタイトル「大衆酒場大学の授業」はこの「やきとり一休」に由来しています。皆さま、今後ともひとつよしなに。
【PROFILE】
▼ 著者・オカモト”MOBY”タクヤ
結成22年を迎えたロックバンド、SCOOBIE DOのドラマー。2006年には自主レーベルを立ち上げマネージャーも兼任。ドラマーとしても数多くのレコーディングに参加。野球と音楽がテーマのラジオ番組、FMおだわら「NO BASEBALL, NO LIFE」MCも担当。また香港政府観光局認定の「香港マイスター」。
- Webサイト:http://www.scoobie-do.com/
- Twitter: @moby_scoobie_do
- Instagram: @moby_scoobiedo
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