上司に身体を触られたり、女性だからと取引先の飲み会を強要させられたり……働く女たちの苦痛な叫びは後を絶たない。相手の意向に反し、性的な言動や行動を繰り返すセクハラや、優位な立場を利用して悪質な行為を行うパワハラ。SHELLYがMCを務める『Wの悲喜劇~日本一過激なオンナのニュース~』の第9回では、マスコミ業界におけるセクハラやパワハラについて当事者たちが赤裸々に語った。
セクハラをセクハラとして受け入れ、声をあげにくいというマスコミ業界。MCのSHELLYは「バラエティー番組で嫌いな女の子のタイプに『下ネタをうまくかわせない子』っていうのがあって、なんでそれがひとつの評価の課題になってるの?って(思った)」と常日頃から感じているという疑問を告白。これを受け、マスコミ業界で働くゲストたちからは「あの人は下ネタをうまくかわせてるよってプレッシャーをかけられたりする」「飲み会の席でも『最近いつやった?』ってきかれるのが挨拶がわりになっている」などといった声があがった。
これを受け、SHELLYは仲良くしていた制作スタッフ男性のエピソードを紹介。飲むと脱ぐのがネタとなっている男性がいるが、その人が偉い立場のためみんな笑うしかない状況だと説明した。
さらに「飲みの席で裸になって自分の“モノ”を女の子の頭の上にぺたっと乗せたって……」と衝撃の告白。SHELLYが男性になぜそんなことをしたのか、だいぶ気持ち悪いことだと伝えると、男性は真面目な顔で「それで怒るようなやつはこの仕事はできない。ディレクターになれない」と答えたという。これにはゲストたち一同もドン引き。SHELLYは続けて「あなたのモノを乗せられたときの反応でその人の今後が決まるわけ?」と憤慨した様子で語った。
これを受け、10年以上出版社に勤務していた経験があり、現在は法律相談ポータルサイト「弁護士ドットコム」の副編集長を務める山口紗貴子さんは「セクハラに対する反応が会社員としての踏み絵になっている」と指摘。「輪を乱さずにやっていけという部分がある」と話した。
また、女性の人権問題に取り組むライターの雨宮処凛さんは「セクハラをする人って『そんな固いことを言うなよ』と話しますが、その言葉が出るということはセクハラやパワハラをしている証拠になる」とコメント。
(画像:弁護士の山崎新さん)
弁護士の山崎新さんによると、セクハラの定義は相手方の意に反する性的言動のため、セクハラをした側ではなく、受けた側の意思に反しているのかどうかが重要になるという。セクハラ行為をしている人が悪気がなかったとしても、行為をしている人の主観は関係ない。「空気が読めない」「うまくかわせないといけない」といったマスコミ業界の風潮を払しょくすることが大事なのではと話した。
(C)AbemaTV
(ライター/小林リズム)
『Wの悲喜劇 ~日本一過激なオンナのニュース~』は毎週土曜23時45分から&毎週日曜17時から放送(17時は再放送)
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