コリアンタウンで有名な新宿区・新大久保駅から徒歩1分のビルに入っている「WOW PCバン」。この店が今韓国人の若者で賑わっている。
PCバンはパソコンルーム、いわゆるネットカフェのお店だ。バンは韓国語で“部屋”という意味で、その名のとおり店内には100台以上のパソコンが所狭しと置かれている。開放的なスペースに革張りのリクライニングシート、高性能なマウス・キーボードに加え、大画面のデスクトップまで完備。週末には満席になることもあるというが、ほとんどの人が目当てにしているのはネットゲームだという。
日本に来て7年のパクさんは、「スポーツという概念でやっている人も多いと思います」と韓国のPCゲーム事情について語る。実は、世界ではネットゲームがスポーツと捉えられ、「eスポーツ」として競技化しているのだ。4万人が収容できるサッカースタジアムが会場になり、賞金総額が5億円を超える大会も。世界大会に出場するプロのゲーマーになると、一流スポーツ選手並みの高額賞金を獲得しているという。韓国の子どもにとっては憧れの職業だ。
なかでも人気のゲームは、プレーヤーが仲間と協力し相手陣地を破壊する「League of Legends」(リーグ・オブ・レジェンド)だ。オンラインで世界中のユーザーと対戦ができることも魅力の1つになっているようだ。
また、店内に置かれているお菓子やカップラーメンはすべて韓国製。出前メニューを見てもハングル文字で書かれた韓国の食べ物が揃えられており、「PCバン」はまさに韓国そのものとなっている。
一方、ゲームを楽しむ人がほとんどのなか、「ドンユモ」という、アルバイト・家探しなどの情報が掲載されているサイトを見る人もいる。ドンユモは「東京 留学生 集まり」という意味で、留学生の重要な情報源になっているのだ。日本に来て9カ月のヨさんは「このサイトを知らないと東京での留学生活は大変」と語る。
さらに、ドンユモの「日本生活日記」と呼ばれる掲示板では、「バスの定期券はどこで買えるの?」「新小岩駅で買えます」といった投稿がやりとりされ、留学間もない学生はサイト内で知り合った人と友達になることもあるようだ。
ゲームから生活情報収集まで憩いの場となっている「PCバン」。新大久保にあるビルの一角で、韓国のネット事情に触れてみてはいかがだろうか。(AbemaTV/AbemaPrimeより)