1946年に日本に初めて女性議員が誕生してから71年。未だに男女の議員数には差がある。日本の国政における女性議員の比率は、世界188カ国中、157位(列国議会同盟のデータに台湾を追加した数字/2016年1月時点データ)。なぜ女性政治家はなかなか増えないのだろうか?
SHELLYがMCを務める『Wの悲喜劇~日本一過激なオンナのニュース~』では、「オンナの政治家はつらいよ」をテーマに当事者たちが赤裸々に語った。
(千葉県議会議員の水野ゆうきさん)
女性議員は定数94名中9人だと話すのは、千葉県議会議員の水野ゆうきさん。水野さんは3.11の東日本大震災をきっかけに自身の住んでいた地元で議員になろうと決意。「当時は東京で働いていたので帰ろうと思っていろいろな情報を探したら、我孫子市はネットが脆弱で。サイトもダウンしてしまうし、SNSもやっていなかったので、どんな状況か分からなかった」と、震災当時の経験を語った。
しかし、議会に入ってはみたものの、男性で年配の人が多く、SNSを知らない内部の人も多かった。「横文字ばかりで分からないよって言われたこともあります。だからまずはみなさんにレクチャーするところから始めるんです。Facebookはこういうもので……とか、SNSは“ソーシャル・ネットワーキング・サービス”の略ですという説明から」と当時を振り返り、自治体のSNSに力を入れる中で、苦労が多かったことを明かした。
これを受け、港区議会議員のやなざわ亜紀さんは「議会は本当にアナログ」と同意。「パワーポイントを使って説明したいって話したら、『は?』みたいな。パワーポイントを使うのに判子を集めて署名を出して、『なぜこれがいるのか』っていうのをすごく説明しなくちゃいけない。議会でパワーポイントを使う行為だけでも役所や議長を含めたいろいろな人の判子が必要だった」と苦労を語った。
(東京大学大学院在学中のピン芸人・たかまつなな)
これには思わずゲストで東京大学大学院在学中のピン芸人・たかまつななや、番組MCのSHELLYもびっくり。「コントみたい」「港区ですよね……?」というコメントが飛び交った。あまりに労力が必要だったため、やなざわさんは議会でパワーポイントを使ったのはその1回だけだったと話す。さらに、ほとんどの議会ではメールではなくFAXを使用。スタジオの女性議員たちは「おそらくメールを使えない議員がいるので、確実にその方にお送りするためにFAXなんだと思う」と説明した。
地区町村議会における女性議員の全国平均割合は12.6%だ。各都道府県では都市部の東京、神奈川では20%を超え、続いて大阪、京都、千葉、埼玉が15%以上と高い数字になっている(データは全て『女性の政治参画マップ2016』出典)。しかし、地方にいくと、女性議員がいない地区も多数あるという。一概に男女の違いだけとは言えないが、議員のITリテラシーを高めるためにはまだまだ道は険しそうだ。
(C)AbemaTV
(ライター/小林リズム)