全世界の演劇ファンに、『ロズ・ギル』の愛称で呼ばれ、愛され親しまれている戯曲『ローゼンクランツとギルデンス ターンは死んだ』がこの秋、日本で上演される。
シェイクスピアの悲劇『ハムレット』の最後の最後で、「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ…」の一行だけで片付けられてしまった、憐れな2人組「ロズとギル」。同作は、本家『ハムレット』では影の薄い2人組を堂々の主人公に引っ張り出した、いわば『ハムレット』のスピンオフである。
生田斗真&菅田将暉が初タッグ
卓越した表現力で益々輝きを増す生田斗真と、破竹の勢いで音楽活動にも進出した菅田将暉が初タッグを組み、自由自在&軽やか&スピーディ&笑いに満ちた台詞の渦の中で繰り広げられる『ハムレット』の裏の裏…。幾重にも張り巡らされた仕掛けの中で、果たして、ロズとギルは、本家『ハムレット』では舞台に登場することなく、「死んだ」のひとことで片付けられてしまった自分たちの哀れな運命を変えられるのか!?
その他の共演は、林遣都、半海一晃、安西慎太郎、松澤一之、立石涼子、小野武彦らの若手からベテランまでの実力派俳優が顔を揃える。
菅田将暉、生田斗真との共演に喜び「一番間近でキレイな横顔を見られて…」
〈生田斗真コメント〉
チェーホフ『かもめ』以来、久々の翻訳劇です。翻訳劇って、最初はどうしても、「難しそう…」というイメージがあるかもしれませんが、そのハードルの高さを少しでも取っ払って、「演劇って面白い!」、「舞台ってこんなに夢がある!」、そう皆さんにお伝えする事が、自分たちの使命だと思っています。これまで多くの素敵な先輩たちが取り組んでこられた面白い作品です。肩の力を抜いてご覧頂けるような楽しい舞台にしたいと思っています。
菅田くんとの共演は初めてです。役柄上、2人で一緒にいる時間が圧倒的に多いのですが、一緒にやれると決まったときから、「気持ちよくやれそう!」という予感があり、ずっと楽しみにしてきました。菅田くんと一緒に、まずは自分たちも楽しく演じることを大事にしたいと思います。
演出の小川絵梨子さんとも初めてご一緒します。とにかく小川さんが手がける舞台は、十発十中、面白い!僕らで、その期待にも沿えるよう頑張ります!
〈菅田将暉 コメント〉
舞台は、毎回とても高い経験値がもらえます。今回は、蜷川幸雄さん演出の『ロミオとジュリエット』 以来3年ぶりの舞台ですが、久々のライブでの芝居や演出の小川絵梨子さんから得る新たな刺激を楽しみにしています。小川さんの演出を受けたことがある役者仲間は皆、「大変だった…」と口では言うんです。でも、皆、とてもいい顔つきになっているんですよね。だから、僕も、小川さんには 鍛えていただきたい、と思っています。
生田斗真さんの舞台は、もちろん何度も拝見していますが、ステージからの圧倒的な迫力が強烈に記憶に残っています。あの迫力に負けないように頑張らないと…ですね。
そして、生田さんとは、演技中もずっと2人一緒に動いているのですが、実は、芝居以外で楽しみに していることがあります。僕、鼻フェチというか…(笑)、生田さんの鼻スジや横顔って本当にキレイですよね。一緒に芝居をして、一番間近でキレイな横顔を見られて、しかも独り占め! それが楽しみです。
あらすじ
コインの裏表をかけながら、森の中を行く、ごくごく普通の二人組。
彼らの名はローゼンクランツ(生田斗真)とギルデンスターン(菅田将暉)。
デンマークの王子・ハムレット(林遣都)がどうやら正気を失ったらしい、と義父となった国王・クローディアス(小野武彦)が、その真偽を調べるために、ハムレットの学友だった二人を呼び寄せたのだ。
自分たちの旅の目的は分かるけれども、その目的をどう果たせばよいのか分からない二人。 ただただオタオタする二人のそばを「ハムレット」の物語は粛々を進み、そして……。 自分たちも物語のひとつとして、なす術もなく、どんどん死が待つ終末に向かって運ばれていく「誰でもない彼ら」。 かくて運命に流された二人は、この短い台詞によって存在を完全にかき消されてしまうのだろうか……。
公演情報
【公演期間】 2017年 10月30日(月)~ 11月26日(日) 世田谷パブリックシアター
【料 金(全席指定・税込)】 S席¥10,000 A席\8,000 B席¥6,000
【一般前売開始】 2017年 9月16日(土)
【 作 】 トム・ストッパード
【翻訳・演出】 小川絵梨子
【キャスト】生田斗真 菅田将暉 / 林遣都 半海一晃 安西慎太郎 松澤一之 立石涼子 / 小野武彦 ほか