■大川総裁の作詞・作曲による「眠れぬ夜を超えて」を生歌で初披露
「本日は大川隆法総裁作詞・作曲による映画の主題歌を、この場にて、みなさまに初披露させて頂きます!」
2日夜、大川隆法・幸福の科学総裁の長男・大川宏洋氏の紹介で、東京ドームに姿を表したのは、今年2月に突然出家を発表、世間を驚かせた清水富美加。"千眼美子"として、5万人(主催者発表)の観衆の前で、大川総裁の作詞・作曲による「眠れぬ夜を超えて」を生歌で初披露した。
サイリウムの青い光が揺れる中、歌い終わった千眼は「まずはこの言葉から伝えさせてください。本当にありがとうございます」と一礼。感慨深げに「応援してくださった方々のおかげで今ここに立てているとしっかりと自覚しております。来年初夏公開映画『さらば青春、されど青春。』の撮影も全力で励んでまいりたいと思います。これからは皆さまと一緒に、ともに一歩一歩を進めてまいりたいと思います。よろしくお願いします。今日は本当にありがとうございました」と話し、笑顔でステージを去った。
千眼のパフォーマンスはツイッター上でも話題になった。「フミカスかわぇぇ!歌もちょっといい!」「青のサイリウムに埋め尽くされた東京ドーム控えめに言ってやばい」などと、参加者が実況形式でツイート。講演会後、千眼自身もツイッターを更新。
「大川隆法特別大講演会 in 東京ドーム。 ありがとうございました。さすがに震えました。しかと胸に刻みました。ふわぁ~!」
取材した番組ディレクターによると、スポーツ中継などで使われる空中ワイヤーカメラが使われていたほか、プロジェクションマッピングなど、最先端技術が詰まっていたといい、全世界3500カ所で同時衛星中継された。また、非会員の参加費は5000円で、会員は「参加奉納目安」が参加費に相当する。
■大川総裁「金正恩よ!神を信ぜよ!習近平よ!神を認めよ!」
千眼が出演したのは、大川隆法氏の講演会「人類の選択」。22年ぶりの東京ドームでの講演とあって、会場周辺は騒然としていた。
「本を買って読んでいるうちに、これは本物だなと確信して。当時は試験があったが、合格を頂いて会員になった。『人類の選択』という演題なので地球規模で人類が進むべき道を(大川隆法総裁が)説かれると思うので、その内容に期待している」
「千眼美子さんが再びデビューされるので本当に期待している。本来の千眼美子さんの素晴らしいところをこれからどんどん見せていってくれるんじゃないかなと期待している」
と、信者たちからは期待の声が挙がっていた。
千眼の歌に続き、、幻想的な音楽がさらなる盛り上がりを見せ、大川隆法総裁が、遂に姿を見せ、こう訴えかけた。
「私は3億3000万年、寛容の心で人類の緩やかなる進化と発展を見守ってまいりました。今、私が最後の最終の全ての法を説くために、この日本という国に生まれました。私に分かる範囲で全ての事を明かします。あなた方は今後、宗教を理由にして国際戦争をしてはならない。金正恩よ!神を信ぜよ!核兵器を捨て、ミサイルを捨てよ!習近平よ!神を認めよ!神の元の自由と民主主義を認めよ!それが地球神の言葉である!イスラム教国よ!あなた方は一神教を名乗っているが、神の声が聞こえているか!聞くなら私の言葉を聞きなさい!そうすれば、イスラム教徒とヨーロッパの人々が移民を契機としてテロ合戦をすることはなくなるでしょう!私はそんなことをすすめてはいない!一般の民間人が自動車に乗って爆弾とともに他の民間人に突っ込むことなど許していない!母や子がダイナマイトをまいて大勢の中で自爆してテロを起こし、何万人もの人を恐怖に陥れることを認めていない!あなた方に言う。真の神の言葉を知って、人類はその違いを乗り越えて、融和し、強調し、進化し、発展していくべきである!これは地球神『エル・カンターレ』の言葉である!二度と忘れることなかれ!あなた方の心に刻んで人類は一つであり、地上的な争いを乗り越える神なる存在を信じて、その下に自由と民主主義を掲げる世界をこれから続けていくことを選びとるんだ!」
大川氏の講演について、東京女子大学非常勤講師で宗教学者の島田裕巳氏は「大川さんの話というのは宗教に関わることというよりも、世界情勢とか、日本周辺の状況に重点がある。だからこそ『幸福実現党』という政党を作っているわけで、政治色が強い」と話す。
■大川総裁が千眼美子に寄せる"期待"
近年信者数が激減している他の新宗教同様、教団の高齢化や"信者離れ"も噂される「幸福の科学」。島田氏も「そんなにたくさんやめているかどうかは分からないが、増えていないことは間違いない」と断言する。「幸福の科学」広報によると、日本国内の信者数は1100万人だというが、「最盛期の1990年頃は10万人以上いたが、現在は推定3~4万人くらいだ」とする元信者の証言もある。
「あの頃やはりバブルによって人々の心が乱れて、そこに心の安定を与えてくれる組織として幸福の科学が現れた。しかも今までの宗教と違って新しいイメージだったから、そこが魅力的だったのではないか」。
島田氏は、それだけに、大川総裁が千眼に「教団を根本から変える」ことへの期待を抱いているとみている。
「90年代、幸福の科学に大量に入った世代は今50代くらいになっていて、10年、20年すると高齢化してしまう。今後、若い人中心にするために、自身の長男を前に出してきたが、清水さんはタレントということもあり、存在感がある。大川さんと千眼さんの対談本を読むと、大川さんは清水さんに教えて欲しいことがいっぱいあると。いかに若い人たちにアピールしていくか、そういう魅力がどういうところから出てきているのか、そういうことを教えて欲しいと、割と低姿勢で臨んでいる。教祖と一般信者という関係ではなく、彼女にすがっている部分があるように見える」。
その上で、千眼が披露した曲の歌詞について「彼女の心境みたいなものを作詞・作曲した大川さんが忖度して、推測して、というのがかなり含まれていると思う」と分析した。
「千眼さんが登場したことが幸福の科学を大きく変えた。やはりこういう存在があるというのが、今までとは状況が違う。若者向けアピールということを強烈に打ち出し、その線上に来年公開される千眼美子主演の映画があると思う」。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)