レーベルメイトRUEED、AKANEを引き連れ、7月初頭の『AbemaMix』 Mondayで披露した生ライヴも好評なRUDEBWOY FACE。それとほぼ時を同じくして彼が発表したベストアルバム『The Best』は、〈SUGAR SIDE〉と〈PEPPER SIDE〉の2CDからなる本作には、本人自らが選曲した20曲と新曲「20th」が収められている。〈15の俺まるで昨日のことのように~あれから絶え間なく鳴ってる音〉(「20th」)――現場でスキルを磨き、ブレることなく見せてきたそのRAGGAな背中を本作で確認して欲しい。8月1日のニューシングル「DeejayBusiness」リリースに続き、〈横浜レゲエ祭〉、〈HIGHEST MOUNTAIN〉といったビッグフェスからハコまで、この夏も各地の現場を揺らす彼のインタビュー。
――AbemaMix Mondayの生出演にも反響が集まりましたが、実際出てみてどうでした?
RUDEBWOY FACE:普段ああいう生ライヴをすることほとんどないし、いいなと思いましたね。
――レゲエになじみのない人からは、ライヴ中になんで曲途中で止めちゃうの?っていうような反応もあったみたいですけど(笑)。
RUDEBWOY FACE:他のジャンルの人達はすげえ不思議だと思うんすよね、一回止めてまた頭からみたいな。でもレゲエのダンスでは当たり前。ヒップホップのDJとまた違って、レゲエのサウンド(HipHopで例えればDJとMCがいるクルーの事)はジョグリンと言ってグルーヴを止めずに曲をつなぐサウンドもあれば、一曲一曲一々止めてしつこくMCで煽るサウンドもいる。そういうレゲエのカルチャーをもっと知ってもらって、ヒップホップと違うけどすげえ面白くて、カッコいいアーティストがいるんだって思ってもらえたらいいですね。
――そういう意味ではRudebwoyFaceさんが今回リリースされた『The Best』もきっかけになるといいですよね。活動20周年を迎えてどんな気持ちですか?
RUDEBWOY FACE:ホントあっという間なんですけど、自分では毎年何周年だみたいなのもなくただがむしゃらに今までやってきてて。だから今やっと振り返って、「あ、そういえば俺20年やったじゃん」みたいな感じ。今も情熱、パッションは変わらず持ち続けられてるのかなって思います。
――一言では言えないでしょうけど、20年やってこれた理由ってどこにあると思います?
RUDEBWOY FACE:俺なんか付き合い悪いんですよ、特に。
――はは。そうなんですか?
RUDEBWOY FACE:そうそう。シャイだし、メチャクチャ友達が多いわけじゃなくて、表現方法が音楽しかないから。でも、ちゃんとみんな曲を出すたびに凄くいい反応をしてくれたり、サウンドの子は現場で掛けてくれたりするんで、それがやってこれた理由かなって。
――やっぱり周りがあってこそ続けられたっていう。そもそもRudebwoyさんが最初にレゲエにハマったのはいつ頃ですか?
RUDEBWOY FACE:ホントに最初にメチャクチャハマったのは’95、6年ですね。
――その時代だとやっぱり初めはCDですか?
RUDEBWOY FACE:そうですね。レコードプレーヤーをお金貯めて買うまで、レコード聴けないけど部屋に飾るだけは飾ってて。レゲエってやっぱりシングルのリリースが他のジャンルに比べたら凄く多いし、レコード買うようになってからはシングルが中心になりましたね。
――最初に買ったレゲエのレコード覚えてます?
RUDEBWOY FACE:7インチはRISTO BENJIEがKING JAMMY'Sから出してた曲で、12インチがMEGA BANTONの「SOUND BOY KILLING」ですね。地元の古本屋で買って、聴けないけど部屋に飾ってました(笑)。DEEJAY物が特に好きだったんで、試聴できないのはジャケ買いとか、これDEEJAYっぽいなっていうので買ったり。それで全然違ぇじゃん!(笑)
みたいな失敗は何回もしたけど、逆にすごく面白かったっすね。NINJAMANのフォロワーのNINJAなんたらとか、掘れば掘る程どんどん色々なアーティストが出てくるのが面白くて、なんなんだろう?こんなアーティストもいるんだ!とか、そのモノマネしてたアーティストがどんどんオリジナルになって、モノマネしてたアーティストを越えるみたいなのも、他のジャンルにあるのかなあって。そこが引き込まれて行った要因ですね。
――その頃のジャマイカって、一人売れれば名前からしてフォロワーみたいなアーティストがゴロゴロ出てきましたもんね。
RUDEBWOY FACE:影響受けるっていうのは他のジャンルにももちろんいっぱいいると思うんですけど、ネーミングまで同じって言うのは……。
――他の音楽では中々ないですよね。その後、ご自身もマイク握るようになるわけですが。
RUDEBWOY FACE:ジャマイカのBOUNTY KILLERとかBUJU BANTONとかハードコアなレゲエの、ヒップホップで言ったらギャングスタラップのような危ないリリックスに衝撃を受けて。ジャマイカのリリックスってホント、地元の小っちゃいコミュニティのストリートの名前とか、そこの奴らしかわかんないようなリリックスなのに日本で7インチが売り切れちゃうぐらいの魅力があって、それって一体なんなんだろうな?って今でもわからないんですけど、そういう歌も俺は歌いたいし、万人がわかるリリックじゃなくてもすごくやりたいっていうのがありますね。
――今回のベストにも入ってる「Respect Due」の歌詞で歌われてるジャマイカのアーティスト達はその一端で、いわばRudebwoyFaceさんも影響を受けた人達ですよね。
RUDEBWOY FACE:レゲエは掘れば掘るほど面白い音楽だし、星の数以上にアーティストがいる。全部が全部、好きになってくれるとは思わないですけど、他のアーティストを発見するきっかけになればいいなと思います。
(後編へ続く)
RUDEBWOY FACE 「The Best」 (MAGNUM RECORDS/発売中)
<SUGER SIDE>
01.MAGNUM BABY 02.BUFFALO 03.笑 04.俺だけの女 -STEALING IN THE NAME OF LOVE- 05.LOVIN’YOU FEAT. ACO 06.A MESSAGE TO… 07.BABY GIRL 08.RAIN 09.CRAZY LOVE 10.REGGAEMUSIC
<PEPPER SIDE>
01.RAGGA RAGGA 02.RUMBO ~怒りのマグナム~ 03.EMPEROR SELASSIE-I 04.RESPECT DUE 05.WHO DO YOU LIKE? 06.STILL’045 07.ICE PICK 08.ボストンバッグ 09.DEAD DEAD DEAD 10.COREMUFFIN 11.20TH