バンドマンにとって夏はロックフェスのシーズン。7月から9月末まで毎週末、全国各地で大小様々なフェスが開催されます。ボクの所属しているバンドSCOOBIE DO、そして個人的にも特に思い入れのあるフェスが、8月のお盆前後に北海道で開催される「RISING SUN ROCK FESTIVAL」、通称ライジング。
(写真・著者)
「FUJI ROCK FESTIVAL」「SUMMER SONIC」「ROCK IN JAPAN FES」と並ぶ日本四大ロックフェスのひとつとして知られ、北海道民の皆さんにとってはまるで地域の夏祭りのような距離感をもって愛されています。また、野外オールナイト開催ということで、会場にテントを張って2日間の興奮を味わえることに魅了された通称「エゾロッカー」達が、ちょうど大トリのアーティストが終演する頃に現れる朝日(=RISING SUN)を、まるで初日の出を拝みに来るかの如く、全国各地から集まってきます。我々SCOOBIE DOは2003年に初出演して以来このフェスと愛し愛され、通常は2年連続出演することが稀なのにもかかわらず最長7年連続を含む11回の出演を果たしております。
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さてそのライジング出演が決まると、楽器や機材はフェス側がトラックを出して運んでくれるサービスがあるので、出演者は自分の荷物だけもって飛行機で移動という有り難いことこの上ないおもてなしを受けます。となれば、折角だから金・土と開催される前後も札幌泊をしたいもの。ただお盆が絡んでるから、お目当ての酒場が営業してそうなのは開催前日の木曜日。ということで今年は我々土曜出演なのにもかかわらず、ボクは木曜の夕方に札幌入りして目当てのお店に駆け込むことにしました。
札幌。何を食べてもおいしい街。そして外から来る人を分け隔て無く歓迎してくれる土地柄。通い始めて15年、訪れる度に魅了され続け、ボクの札幌愛、そして北海道愛は募るばかり。行きたい店も沢山あるし、食べたいものも数え切れない程あるけど、ここ最近は地元の方々に愛される居酒屋さんについつい行ってしまいがち。今回はそんなお店をご紹介します。
「居酒屋 伏見」さんは1972年創業。雑居ビルの中にあるお店の引き戸を開けると、こぢんまりとしたカウンターがあってテーブル席が一卓、奥には小上がりが。札幌の居酒屋さんはおおむねこの雰囲気で、店に入ると『札幌の知り合いの家に招かれ食卓でいろいろおいしいものを出してもらってるのかな?』と錯覚してしまうこともしばしば。それぐらいアットホームな感じ。カントリー・ミュージックとフライ・フィッシングを愛する店主の根上さん、そしてロック好きの息子さんが奮う料理、そして人柄に魅了され、2014年に初めて訪れてからは来札の度に訪れております。
注文は基本的にお任せでどうぞ! サッポロクラシックの生で乾杯してから、お腹の減り具合を伝えて下さい。刺身、焼き物、珍味、何でもござれ。旬のもの、地のものの素材を生かしたおいしい料理のオンパレードが始まります。
(訓子府[くんねっぷ]の玉葱サラダ)
(数の子の干物)
(とうきびのかき揚げ)
(真つぶ貝バター炒め)
(刺身盛り合わせ)
常連さんも良い人ばかり、おひとりさまでも丁度良い塩梅で楽しく呑めること必至です。常連さん・一見さんを分け隔て無くもてなしてくれる根上さん親子の人柄がまた極上の味付けとなってくれます。書いてたら、また行きたくなってしまいました……。えーっと、ボクの次の札幌遠征って、いつだっけ……。
(文/SCOOBIE DO・オカモト“MOBY”タクヤ)
【PROFILE】
著者・オカモト”MOBY”タクヤ
結成22年を迎えたロックバンド、SCOOBIE DOのドラマー。2006年には自主レーベルを立ち上げマネージャーも兼任。ドラマーとしても数多くのレコーディングに参加。野球と音楽がテーマのラジオ番組、FMおだわら「NO BASEBALL, NO LIFE」MCも担当。また香港政府観光局認定の「香港マイスター」。
※SCOOBIE DOニューアルバム『CRACKLACK』が10月4日発売。ツアーは10月下旬から開始し、ファイナルは2018年2月11日にバンド史上初のZepp Tokyoワンマン。