7月19日に1stアルバム『真っ白なものは汚したくなる』をリリースし、今月2日から全国6都市を巡る初の全国ツアーを開催してきた欅坂46が、30日の幕張メッセ公演でツアーファイナルを迎えた。
オープニングでは客席でのペンライト使用が制限され、ステージを覆う紗幕を存分に使った『Overture』から『エキセントリック』でスタート。メッセージ性の強い歌詞が紗幕に映しだされ、観客たちはその世界観に引き込まれた。
続く2曲目の『月曜日の朝、スカートを切られた』で紗幕が落ち、客席のペンライトが一斉に灯ると、欅坂46の世界観がトップギアで4曲続いて繰り広げられた。
MCを挟んで、けやき坂46(ひらがなけやき)が登場。欅坂46(漢字欅)に先駆けて全国ツアーを展開し、8月29日の公演ではけやき坂46主演ドラマの発表がなされるなど、急成長を続けるけやき坂46の登場に大きな盛り上がりを見せる。
続く長濱ねるのソロ曲では、気球に乗り場内を飛び回る演出がなされ、クールな楽曲だけではない印象をしっかりと表現した。
ここからライブは1stアルバムで数多く結成されユニットによる楽曲のブロックへと続いていき、改めてメンバー個々の魅力を感じることができた。
このブロックの最後には、キャプテンの菅井友香と副キャプテンの守屋茜がステージに残り「次の曲は私たちも、皆さんもずっと待っていた曲です。」と伝え、4月の1周年ライブの直後から休養に入って今泉佑唯のソロ曲『夏の花は向日葵だけじゃない』のイントロが流れると、割れんばかりの大歓声が起こり、客席一帯が黄色のペンライトに染まった。今回のツアーには間に合わないのではないか、との声もあった今泉だが、8月29日の公演から無事にステージへ復帰、1stアルバムに収録されていた自身初のソロ曲を歌い上げた。
そしてライブは後半戦へと続き、『誰よりも高く跳べ!』『世界には愛しかない』『危なっかしい計画』とアッパーチューンが続き、会場のボルテージもヒートアップしていく。
本編の最後は、全メンバーで歌う『太陽は見上げる人を選ばない』で締めくくられた。
鳴りやまぬアンコールを受けて、『サイレントマジョリティー』のイントロで会場は緑一色に染まり、メンバーのシルエットが映し出されると、そこには今泉の姿も。久しぶりに全員が揃った『サイレントマジョリティー』が披露され、熱狂に包まれる。MCでは改めて今泉の復帰をメンバーで祝い、続いて『二人セゾン』も披露された。
そして、けやき坂46メンバーも登場して『W-KEYAKIZAKAの詩』でアンコールは締めくくられた。それでも鳴りやまぬアンコールに、このツアーで初のダブルアンコールが始まる。
今までどの公演でも披露されてこなかった、センター平手友梨奈のソロ曲『自分の棺』だ。平手の迫力のパフォーマンスと強烈な歌詞がリンクし、改めて欅坂46だけが持つ世界に引き込まれた。
楽曲が終わると他のメンバーも登場し、互いを攻撃し合う演出から『不協和音』へとつながる。このツアーを締めくくる『不協和音』で、このツアーを通してパフォーマンスにおいて更に各メンバーが成長を遂げたことを感じさせた。
緩急自在のパフォーマンスは、結成して2年のグループとは思えない貫禄すら漂わせていた。欅坂46初の全国ツアーはまさに歴史に残るツアーとなったと言っても過言ではないだろう。
けやき坂46には、この後新メンバー9名が合流し、総勢41名のグループとなる。欅坂46、そしてけやき坂46が進む次のステージには何が待ち受けているのか。これからも彼女たちの一挙手一投足から目が離せない。
■セットリスト
M1 エキセントリック
M2 月曜日の朝、スカートを切られた
M3 君をもう探さない
M4 語るなら未来を…
―MC―
M5 永遠の白線
M6 100年待てば
―MC―
M7 AM1:27
M8 バレエと少年
M9 少女には戻れない
M10 ここにない足跡
M11 沈黙した恋人よ
M12 夏の花は向日葵だけじゃない
―MC―
M13 東京タワーはどこから見える?
M14 誰よりも高く跳べ!
M15 世界には愛しかない
M16 危なっかしい計画
―MC―
M17 太陽は見上げる人を選ばない
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EN1 サイレントマジョリティー
EN2 二人セゾン
EN3 W-KEYAKIZAKAの詩
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WEN1 自分の棺
WEN2 不協和音