Awesome City Clubが、8月31日にオンエアされた報道番組「AbemaPrime」にゲスト出演した。
彼らは画面に登場すると、さっそく同番組のオープニングテーマに起用されている「今夜だけ間違いじゃないことにしてあげる」を披露。メンバー5人による迫力ある演奏を間近で観ていた番組木曜MCのふかわりょうは「かっこいい」と声を漏らしたあとで、「私は気持ちいいベースラインにノリながら、女子2人ばっかり観てましたね。セクシーさもあって”かわいいかっこいい”というかね。ドラムもすごくいいんですよ」と熱量たっぷりに感想を伝えた。
お前のこと幸せにしてやるから(PORIN)
トークコーナーが始まり、番組キャスターの小松靖アナ(テレビ朝日)から「みなさんは、Awesome City Clubの頭文字をとって”ACC”(エーシーシー)と呼ばれているそうです」と紹介があった後で、ふかわから「先日の東京・LIQUIDROOMでのライブも客席はパンパンだったようで。ファン層はどの世代が多いんですか?」と質問が飛ぶ。これにPORIN(Vo, Syn)が「10代の子もいるし、私たちの親世代、50代の方もいます。結構幅広いです」と返すと、ふかわは「どこかディスコティックな要素を感じるし、我々世代にも刺さると思います」と、広いファン層に納得の様子。さらにファンの男女比についてはatagi(Vo, G)が「半々ですね。最近女性の方が多くなってきました」とコメントした。
バンド結成のきっかけについて話が及ぶと、バンドリーダーのマツザカタクミ(Ba, Syn, Rap)が、「(ACC結成前にも)もともとバンドをやっていて、その時はまったく売れなかった。『どうにかして売れる方法はないかな?』と考えて、やりたい楽曲のビジョンはあったので、女の子を入れるしかないなと思いPORINとユキエ(Dr)を見つけてきました。観る人・聴く人の間口を広げたかったんです」と結成当時のエピソードを語る。するとPORINが「最初バンドに誘われた時に、『絶対お前のこと幸せにしてやるから』って言われたんです」と、口説き文句を暴露。これにマツザカは「めちゃくちゃ盛られてますけど(笑)」とツッコミをいれつつ、「まぁ、この人(PORIN)しかいないなと思って、『一緒にやらない?』と言いましたね」とやんわり認めていた。
3人は優しくて紳士(ユキエ)
その後でバンドの男女比が3:2に関して問われると、マツザカは「男性3名女性2名という比率は結成する前から決めていました。紅一点だと女性の方に注目がいきがちなんですけど、2人いることで空気も中和されると思ったんです。男だけのバンドよりは女性も入れたほうが雰囲気がいいというか」と返す。結成当時、PORINはサポートメンバーだったため、バンドの紅一点だったユキエは「私は、男性と組む気はなかったんですよ。ずっとガールズバンドをやっていたので、男の人と一緒にバンドをやるなんて絶対に無理だと思っていました」とACCに加入する前の自身の心持ちを明かした後で、「でもこの3人は優しくて紳士なんです。だから、この3人となら一緒にやれるなと思いました」とメンバーの人となりに触れつつ、当時を振り返った。
合理的でスマートだった(atagi)
新曲「ASAYAKE」のMVにVR(バーチャルリアリティー)を取り入れたことでも話題の彼らだが、これについてatagiは「360度見回すと、どの方向にも誰かがいるよというパノラマのMVになっています。それだけじゃなく、3Dにもなっていて、近くのものは近くに、遠くのものはより遠くに見えるようになってます。撮影には、VR専用のカメラを使用して、それを囲むような形で演奏しました」と解説した。なお、この映像はスマートフォンに専用アプリをダウンロードした後でVRのヘッドセットにスマートフォンを装着することで楽しむことができる。また、これまでにクラウドファンディングを利用してシングルCDを3枚リリースしている彼らだが、その理由について「今シングルCDはすごく売れないと言われているんです。なので無駄に在庫を抱えるよりは、クラウドファンディングを使って、欲しい人に受注生産みたいな形で届けることが、若手の僕たちにとってとても合理的でスマートだったんです」と、音楽業界をとりまく現状とクラウドファンディングならではのメリットを合わせてatagiが説明。さらにマツザカが「それに加えて、体験も一緒に売ることができるんです。CDにプラスして、メンバーと一緒に屋形船でカラオケを楽しめたりとか。欲しいと思う人が納得できるだけのお金を払って、体験も一緒に買ってもらえるというのが、どちらにとってもいいのかな」と補足した。
2020年に千葉・幕張メッセで(PORIN)
そして彼らは最新曲「ASAYAKE」をスタジオで生パフォーマンス。バンドの新たな幕開けを予感させる楽曲をパワフルに披露したatagiは「生のライブは特別なもので、オーディエンスってわけじゃないですけど、スタジオで観てくださった方のおかげで熱気を帯びたいいライブができたんじゃないかなと思います」と胸をはった。これに番組レギュラー出演陣は「いやー、かっこいい。ACCのライブは盛り上がるでしょうね」「モリシー(Gt, Syn)のギターの音色がセクシー」「atagiさんとPORINさんの声が高いキーの部分で溶け合っていくのがカタルシスだった」など続々と賞賛の声を上げていた。最後にPORINが今後のバンドの目標について「2020年に千葉・幕張メッセで自分たちのカルチャーフェスティバルを開きたいと思ってます」と語り、その後笑顔で「応援よろしくお願いします」と視聴者に呼びかけた。
なお、Awesome City Clubは、8月23日に初のベストアルバム「Awesome City Club BEST」をリリースしたばかり。デビューからわずか2年でベストアルバムを発売した経緯について、atagiは「僕らは今まで正規流通でのシングルというものをリリースしてこなかったんです。ずっと7曲入りの音源を4枚出してきたので、言い換えてみれば、ベストという名の”ファーストフルアルバム”かな、という心持ちなんです。そういう感じで、ラフに楽しんでもらえたらいいな」とコメントした。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)