(画像:こやまさんが手がけたプラン・インターナショナル・ジャパンの広告)
近頃、CMに批判が集まり、企業が公開をとりやめるケースが増えている。原因の多くは女性の扱い方や表現の仕方。なぜ炎上や批判が起きるのだろうか。AbemaTVで9月23日(毎週土曜・夜23時~)放送のSHELLYがMCを務める『Wの悲喜劇~日本一過激なオンナのニュース~』では、「炎上CMのナゼ?燃えるオンナたち」をテーマにCMの制作者たちが業界の裏側を赤裸々に語る。
スタジオに集まったゲストはコピーライターのこやま淳子さん、関西を拠点に活躍する同じくコピーライターの中村美夕紀さん、CMディレクターの佐久間晶子さん。ゲストたちに取材するのは、働くアラサー向けニュースサイト「ウートピ」編集長の鈴木円さん、テレビ評論家としても活躍するライター・イラストレーターの吉田潮さん、女性にまつわる話題をWebや雑誌などで執筆しているコラムニストの河崎環さんだ。
▶︎9月23日(土)夜23時からは『Wの悲喜劇~日本一過激なオンナのニュース~』
「炎上CMのナゼ?燃えるオンナたち」
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▶︎再放送は9月24日(日)17時~
「13歳で結婚。14歳で出産。恋は、まだ知らない」キャッチコピーがTwitterで拡散され…
大手企業のCMやポスターなどを手掛けるコピーライターのこやま淳子さんは「まったく話題にされないよりは話題にしてほしいところはある」とコメント。その理由について「正しいことや美しいことだけ言っていても広告は全然刺さらない。記憶にも残らない広告がたくさんあって、それじゃいけないねって作った広告が炎上してしまうところはある」と話す。
続けてこやまさんは自身が手掛けたプラン・インターナショナル・ジャパンの広告を紹介。途上国支援の広告であり、女の子が早すぎる結婚を強要させられ、地域全体が貧困の連鎖を繰り返されるという背景から「13歳で結婚。14歳で出産。恋は、まだ知らない」というコピーをつけた。
こやまさんによると、広告を出した当初はいじられることも多かったという。「40歳で結婚していない私のほうが不幸なんじゃないかっていう電話がかかってきたり、Twitterで『30歳で童貞、恋はまだ知らない』っていうのが拡散されたりした」と振り返り、当初はどうしようかとドキドキしたという。
寄付が増え、資料請求も3倍に
しかし、こやまさんの広告には賛同も多かった。こやまさんは「前年に比べて資料請求が3倍になって、寄付も増えたんです。そのあとにあんまり文句が言えないような『女の子っていうだけで学校に行けない子がいる』っていう広告を出したときは、批判もされない分影響もなかった。(見ている側に)グサッと刺さる表現は大事だと思います」と話した。
こやまさんは、広告が炎上することについて「すぐに取り下げると炎上した事例みたいになってしまう」と説明。さらに「炎上させるつもりでやっていないし、批判を受け止められる土壌があれば成功例につながっていく」と続けた。
これには番組MCのSHELLYも同意。「炎上したときにこういう気持ちで作ったっていうバックボーンがあれば取り下げる必要はない。びびってすぐに取り下げると、見ているほうも炎上目的や話題になろうと思ってやっているんだなって思ってしまう。意義があることならやり続ければいい」と話した。
その他番組では、今だったら絶対NGになるであろう昔の交通安全コピー、制作者が語る苦悩、ワンオペ育児……CM炎上におけるさまざまなテーマでトーク。番組はAbemaTVで9月23日夜23時から放送。ぜひお見逃しなく。
(ライター/小林リズム)