首班指名の際に"大連立"の可能性が指摘されるなど、総選挙後の動向をめぐって、早くも憶測が乱れ飛んでいる。中には、希望の党の小池百合子代表が自民党の石破茂元幹事長と手を組む可能性もあるとする報道もある。
7日放送のAbemaTV『みのもんたのよるバズ!』に出演された政治評論家の有馬晴海氏は、「石破さんも否定されているし、別の政党と組むと言うことは基本的にない。ただし、今回希望の党には安倍さん、菅さん、稲田さん、萩生田さんのところには対立候補を立てているが、石破さん、野田さん、岸田さんのところには立ててない。理由は仲が良いからということだが、仮に自民党が大量に票を減らして、希望の党がキャスティングボートを握った時、小池さんのグループを入れるということになりはしないかということ」と説明する。
「自民党が50議席くらい減らしたら、安倍さんは退陣、ということになる。小池さんが匂わせているのは、その時に石破さんや野田さんがトップになったら、一緒になれるかもしれないということ。ただ、希望の党の力が必要になるのは、自民党が100議席ぐらい失った時。80~90議席減なら、まず維新を取り込んで、それでも足りなければ希望の党に助けてもらって過半数を維持する。ただ、現時点でそこまで議席を失うとは、今のところあまり考えられない」との見方を示した。
一方で、国際ジャーナリストの七尾藍佳氏は「小池氏が"安倍政権を倒す"とは言っているが、"自民党を倒す"とは言っていないというところがポイントだと思っている。戦後、自民党内では一つの派閥がうまくいかなくなると別の派閥が出てくるという、ある種の政権交代を行ってきた。それが今は安倍一強でうまくいかないから、その機能を一旦外に出してやろうとしているということではないか。自民党の派閥争いが外に顕在化したという感じがした」との考えを示した。
仮に安倍総理が退陣した場合、次の総理は誰になるのだろうか。
自民党の青山繁晴参議院議員は「まず、安倍総理は保険をかける意味でも目標ラインを233議席とおっしゃっているので、それを割り込まない限りは自分から退陣ということはない。来年の秋に総裁選が予定されているわけだから、違う首班にするのかという話にもなる」と説明。「(ポスト安倍については)石破さん、野田さんが手を挙げると思う。ただ、自由民主党が一番まとまるのは岸田さん」とした。その上で、「(当選回数の多い議員から、大臣ポストに就けないという不満が)溜まっているといえば溜まっているが、今回の内閣改造で石破さんの右腕の齋藤健さんが農水大臣になられたが、"けしからん"という話はそんなに出ていない。以前ほど"俺はこんなに当選しているんだから大臣にしろ"というような雰囲気はそんなに強くない」と党内の雰囲気を説明した。(AbemaTV/『みのもんたのよるバズ!』より)