世界中で大人気放送中の『ウォーキング・デッド』。人を襲う死体=ウォーカー、いわゆる“ゾンビ”に支配された世界を舞台に、生存者たちが文字通り必死でサヴァイヴする姿を描く濃厚な人間ドラマだ。
『ウォーキング・デッド』はアメコミを原作とするドラマだが、登場人物やストーリーはかなりオリジナル要素が強いので、特に原作コミックを読んでおく必要はない。しかもシーズン1前半は、昏睡状態から蘇って変わり果てた世界を目の当たりにして「なんじゃこりゃあ…!?」と翻弄される主人公リックの目線で描かれている。つまり、視聴者も彼と同じタイミングで世界観を学んでいける優しい仕様になっているのでご安心を。
そんな状況解説的なS1を経たシーズン2では一転、ストーリーもぐいぐい進行。老若男女バラエティ豊かな登場人物たちの複雑な心理状態にスポットをあて、各キャラクターを深掘りしていく。全6話だったS1と比べS2は全13話構成という大幅なボリュームアップからも、その内容の濃さが分かるというものだ。
まずストーリーだが、初っ端から行方不明や病人が出る不安MAXな展開。リーダーの立場を追われ、リックへの嫉妬が募るシェーンの自己中な行動には悶絶必至だ。それとは逆に評価を上げるのが、クールなイケメン俳優ノーマン・リーダス演じるダリル。ボウガンを操るダリルはドラマオリジナルのキャラ。S1ではツンツンしていたものの、S2ではデレの部分を垣間見せ、多くのファンを獲得した。彼のデレを堪能できる第5話あたりに、特に注目して観てほしい。
そして妻ローリと浮気していたことを許すリックの男気に反し、中盤以降どんどんタガがはずれていくシェーン(演じるのはNetflix『パニッシャー』のジョン・バーンサル!)。9話あたりからは、一線を越えてしまうのでは? そんなことやってる場合じゃないだろ! とハラハラしっぱなしだが、それとほぼ同時に細か~い“気になるポイント”も盛り込まれているので、正直重要キャラの死すらソッコーで忘れてしまうかも。
緊張感が高まりきったところで迎える最終話では、過去最大級の規模のゾンビバトルも繰り広げられる。どうあがいてもシーズン3が気になってしまうはずなので、ここは覚悟を決めて、AbemaTVで『ウォーキング・デッド』を追いかけよう。もちろん視聴済みのファンも、この機会に復習しておこう。
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