ピン芸人のたかまつななが、「選挙に行かないと若者が損?」という4コマ漫画をアメブロで公開し、アメブロ急上昇ランキングで1位になるなど、話題となっている。
たかまつななは、現在24歳のピン芸人。幼少期から“お嬢様”として育てられ、一般人とは異なるお嬢様の生態をネタにすることも多い。現在は慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科および東京大学大学院情報学環教育部に通うかたわら、18歳選挙権の導入をきっかけに株式会社・笑下村塾を設立。高校生向けの「笑える!政治教育ショー」を開催するためにクラウドファンディングサイト「Good Morning」で資金調達を行うなど、若者と選挙の距離を縮めるための活動を行なっている。
そんなたかまつは10月22日投開票の衆院選に向けて10月16日、アメブロで「選挙に行かないと若者が損?」という4コマ漫画を公開。「政治とは、お金の使いみちを決めることである」として、政治家は投票してくれた人のためにお金を使うため、若者も選挙に行かないと損をしてしまう可能性があるということ説明した。
選挙に対する注目度の高まりもあってか、たかまつのブログはアメブロ急上昇ランキングで1位となった。まさかの大反響について、たかまつ本人に話を聞いた。
「正直目を疑いました。アメブロでは、キラキラした芸能人の私生活や、ダイエットや食事、恋愛など身近なテーマが人気だと思っていたので、まさか政治というテーマで1位になるとは思いませんでした。政治も伝え方によっては、届く。そう思ってきた夢がかなった瞬間でした。」
そもそもどうしてこの漫画を制作したのだろうか。発端は全国の高校で出張授業をおこなってきた経験だとたかまつは語る。「私は今まで1万人に政治の授業を届けてきましたが、日本全国の18、19歳の主権者は240万人いると言われております。ならば、ブログにかけてみようと思い、どうやったら政治に興味がない人にも伝わるのか、練りに練って作成いたしました。」漫画らしい見せ方を模索して、スタッフと悪戦苦闘しながら製作したという。
また、10月5日には「1分でできる!政党の選び方」という画像を公開。憲法改正や消費税アップなどの項目によって投票すべき政党が選べるという内容には、「こういう図が欲しかった」という声が上がる一方、選挙の争点が網羅できていないなどの批判もあがった。それでも、若者と政治を結び付けるためには、たかまつ自身が重視しているのは“わかりやすさ”だと言う。
「学者の方や文化人の方は、分かりやすくすることが苦手です。その理由は大きくわけて2つあります。まずは専門用語を使い、長く説明しないと正確性を欠いてしまうためです。しかし私はお笑い芸人なので、正確さと政治的中立性は意識しながらも、本質をついていればいいと思ってます。
もうひとつは、専門家は一般の人が、政治のどこが分からないのかを理解していないことが多いです。その点において、私は1万人に授業してきたし、お笑いをやってきたので、どの言葉を放ったら若い人が距離を感じてしまうかが身体に染み込んでいます。だから、分からない人の気持ちがわかる人間として、政治を思いっきり分かりやすく伝えていきたいです。そうすれば、若者と政治の距離感は変わると思います。」